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なんでオレ、赤ずきん!!?マモルvsオオカミ、秒で決着!?

「なんでオレ、赤ずきん!!?!」


マモルは真っ赤なずきんをぶっかぶりながら、思わず叫んだ。


目の前にはニコニコ笑うお母さんと、手にはバスケット。

中身はワインとケーキ。


「おばあちゃんが病気で寝てるから、これ届けてあげてね~」

「途中で道草してはいけませんよ!」


「う、うん……まあ、いっか!! 行ってきまーす!」


元気いっぱいに飛び出したマモル。

しかし、森に入るなり、速攻で誘惑に負けた。


「うおー! あの木めっちゃ登りやすそう!」


ずかずか登って、枝にぶら下がり、懸垂を決める。

そのうち、熟した木の実を発見。


「おっ、これ食えるやつだ! ラッキー!」


両手いっぱいに木の実を抱え、バスケットに詰めていると――


「やあ、赤ずきんちゃん。」


ぬっと現れたのは、灰色の毛並みのオオカミだった。


「わっ、オオカミだ!」

驚いたマモルだったが、すぐににっこり。


「今日はどこへ行くんだい?」

「今日? あ、そうだ! おばあちゃんの家にワインとケーキ届けるんだった!」


「そっか、そっか。ところでさ、こっちにすっごくきれいなお花が……」


にこりと微笑み、花を指差すオオカミ。

しかしマモルは――


「わりー!カゴいっぱいなんだわ!道草禁止だしな!!」


はっ!と思い出して、いきなりダッシュ!!


ずばばばばばば!!!


戦闘バグ持ちのマモル、ただの赤ずきんではない。

走る速さが桁違いだ!!


「ま、待てええええ!!!???」


オオカミはあわてて近道を爆走する。

(先に着いて、おばあちゃん食っちまえばオッケー!!!)


にやりと笑い、家にたどり着いたオオカミがドアを開けると――


ガチャッ。


「おばあちゃん、着いたよー!!」


もういるーーーーーー!!!


マモル(赤ずきんちゃん)、すでにおばあちゃんのベッドの横でにこにこしていた。


「な、なんで!?近道したのに!!???」


オオカミは震えた。

マモルの足の速さは、オオカミにも、そしてこの物語にも、想定外だった。


だが、ここまで来たら引き下がれない。


「お、おう!さっきは思い出させてくれてありがとな!」


マモルはにっこり。


「へへー、どーいたしまして!!」


(……え? 違う、違うけど……ま、いい!今度こそ食う!!)


オオカミは意を決して叫んだ。


「うおおおお! 食ってやるーーー!!」


ドスドスドス!!!


「おっ、遊びたいのか? このオオカミ!!」


ヒュッ!


マモル、軽々とかわす。

それどころか、**ぴしっ!ぴしっ!**と急所寸前をつく寸止め手刀!!


「ぐえっ!」「ひでぶっ!」「はわっ!」


絶妙すぎる一撃に、オオカミはあっという間にボロ雑巾!


「ひ、ひぃいい……もう無理……降参……!!」


へたり込んだオオカミに、おばあちゃんが優しく声をかける。


「あらまあ、このオオカミさん、おりこうさんでワンちゃんみたいねぇ」


オオカミ、プライドズタズタで必死に言った。


「……ワ、ワン……」


めでたし、めでたし。





子どもの日は、元気いっぱいな子たちの日! ということで、今回はマモルがまさかの赤ずきんちゃんにチャレンジしてもらいました!!


ワンパクすぎて、オオカミも全然かなわない! だけど、最後はちょっぴり仲良く(?)なって、楽しいお話になったね。最強の男の前にはオオカミもワンコも一緒だったようです。


次はどんな冒険が待ってるかな?

また会おうね!



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