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      6 第1王子皇太子となる

 冒険者をしていたマリエ―ルは第1王子が皇太子になるので、急遽帰宅する。

        6   第1王子皇太子となる



 マリエール各地で活躍した。ドラゴン討伐、オーガの群れの討伐、スタンピードを停めたり、干ばつの地に雨を降らせたり灌漑事業をしたり、不作の地域にジャガイモの作付けを勧めたりした。以前の知識や回復魔法で人を助けた。

 分身体からの連絡で第1王子が皇太子になることが判った。私は急いで伯爵家に戻り分身体と入れ替わった。事情を聞くと最近万能の魔術師マリエールの活躍が目覚ましい。万能の魔術師マリエールとは私のことだと気付いた国は、皇太子決定を急いだわけだ。私が万能の魔術師とは信じられているわけではないが国が万能の魔術師を重用しているイメージは大切らしい。

 明日登城明後日、皇太子、皇太子妃就任だそうだ。夕食は家族のお別れ会だ。妹は話を聞いて泣き続けたのでマリエールはアイテムボックスと攻撃防御魔法を付与してアイテムボックスには私の分身体を入れた。人の居るところでは開けないと約束させた。妹の笑顔戻って良かった。ほとんどマリエールの手料理だ。転生前あまり料理は得意でなかったが知識だけは仕事の関係上バランス取れた食事の指導もしていたのである。それがマリエールの腕前とマッチして花開いた。この世界では存在しない料理がところ狭しと並んだ。兄が呻く。

「マリエールの手料理は美味しいとは知っていたが、ここまで美味しいとはな。明日からこれが食べられないと思うと寂しいよ。」

正直な感想だ。妹が話出した。

「マリエール姉さん。これまでありがとう。これからもよろしく。」

誰よりも甘えん坊の妹。マリエール以外泣き止ますことが出来ないことが多かった。どんなマジックで妹を冷静にさせたのだ。

 姉が送る言葉をいう。

「出来の良すぎる妹を持って辛い時期も有ったわ。でもここまではっきりしたら張り合うことが意味のないことが判ったわ。私はあなたの姉としてあなたの味方で居る。」

3人を子ども達の後を受け、両親も別れの言葉を述べた。最後マリエールが話す番だ。涙目になって居る。

「私はこの家に生まれ幸せです。いろいろな時にふれ帰ってくると思いますが、今日は取り敢えずのお別れです。皆さんありがとうございました。」

万能の魔術師であるマリエールもまだ12歳の少女である。妹を泣き止ます方法を考えたり、家族の食事の心配をする少女だ。明日王城に入り明後日皇太子妃となるにせよ。今日はこの家の娘だ。メイドが片付に入った頃マリエールは立ち上がり妹を抱き上げ妹の耳元に話しかける。

「あなた事は、私の命に替えても私が守る。だから信じて私の上げた御守りは私自身なんだと。」

優しい表情だが真剣さが伝わる。マリエールはこの家に不安を感じているのか。

「私は皇太子妃となり皇太子派です。しかし貴族の中には第2王子第3王子を押す勢力があります。また東の国に摺り寄ろうとするものもいます。私が皇太子妃といって家族が団結して皇太子派というわけでもないと思います。万能の魔術師の未来予測で皇太子が第2王子第3王子を処刑することが判っています。私も皇太子に反対する家族を生かしておく選択はしません。」

兄は青ざめた。兄の職場はほとんどが第2王子を支持している。まだ表面化しているわけではない。あからさまに皇太子非難をしているわけではない。しかし不透明な金の流れがあり、それが東の国の工作資金である可能性は高い。職場で何度か行った食事会の費用払ったことはない。時々貰える品物も金の出所は不明だ。いつの間にか東の国の支援者になり第2王子を支持していると思われているのか。特に皇太子妃になるマリエールに敵だと思われているのか。

 お別れ会となる夕食の場で、皇太子が第2王子第3王子を処刑することがマリエ―ルには見えるそうだ。マリエ―ル家族でも皇太子に反対する者は許さないそうだ。

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