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虹色日和  作者: はまやん
赤也
4/6

4

「その日は外せない予定が入っているから他の日にしてくれ。」

「え、予定ってFDのことですか?そんなのより相模商事の方が優先ですよね。」

「佐々木お前ちょっと黙れ」

「何でですか」


佐々木は地雷を踏んでしまった。

空かさず佐々木の上司に当たる宍戸が止めに掛かる。

しかし佐々木は気付かずにそんな宍戸にも食って掛かる。


「この日は何週間も前から欠勤申請し、承認も貰っている。どんな理由だとしても先約は先約だ。」

「先方の都合が付く日がこの日しか無いんです。仕方無いじゃないですか!」

「FDは決定事項だ」

「新社屋建設がうちに決まれば億超えの利益ですよ。ファミリーデーだか知らないですけど、何でそんなものに邪魔されないといけないんですか!」


どんどん声を荒げながら地雷を踏み抜いていく佐々木。

社長も苛立ちが隠せなくなってきている。


「社長、申し訳ありません。私の教育不足です!」


二人の言い合いに耐え切れなくなり謝る宍戸。

自分の上司が謝っているのにまだ現状を把握出来ていない佐々木。


「FDは会社設立当初からの全社員を対象にした正当な欠勤理由と社則に記載してあるが?」

「ちょっ、赤也も煽るなよ。」


江藤がツッコむ。

この最中に社長にそんな軽口を叩けるのは、さすが幼馴染といったところだろうか。


「だからって億超えの契約の方が優先されて然るべきでしょうが!!」

「おまっ、もう黙れ!!」

「ちょっと先輩何するんですか!!」


いい加減我慢の限界に来た宍戸は、佐々木を後ろから羽交い締めにして口を手で抑えようとする。

揉み合う二人を目の前に、社長もとうとう我慢の限界に来てしまったようだ。


「はぁ、どんな契約だろうと家族を蔑ろにして良い理由にはならん。それが理解出来ないのであれば他社に移ってもらって構わない。もうこの話は以上だ。」

「なっ…」


最後通告をした社長はそのまま立ち上がり事務所を出ていった。

話を打ち切られたことに対してか、最後通告を受けたことに対してか、佐々木はそれ以降静かになった。

幸のゆの字も出てこなかった。

赤也と幸の絡みは後少しお待ちください。


次回の投稿は8月14日08時を予定しています。


ここまで読んでくれてありがとうございます。

評価してもらえると幸いです。



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