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奈良料理を食べながら美紀の提案

さて、春麗と華奈の中華饅頭づくりは、あくまでも「おやつ」であって、春麗による華奈の料理指導の一つになる。


その次は、美紀と春奈をメインにして、奈良のにゅうめん等、おばんざい料理に取り掛かることになった。

美紀の指示は、いつもの通り、明確なもの。


「にゅうめんは、春奈さんにおまかせします」

「それ以外は、めはり寿司。つまり高菜の漬物で温かいご飯を包んだもの」

「奈良のっぺも作るよ、里芋が中心だけど、大根、ニンジン、ゴボウに油揚げが入った具だくさんの煮物」

「七色おあえも作る。ミョウガ、里芋、インゲン、ニンジン、ナス、ズイキ、カボチャなどの七つの野菜をゆでた、ごまと味噌の和え物」


その料理そのものは、それほど複雑な作業を要しなく、巫女たちの連携もよく、早く出来上がった。


それを食べる光も、実は、好きな料理らしい。

「なんか、完全に奈良っぽいなあ、圭子おばさんの家にいるみたい」

「特にカロリーとかないけれど、美味しい」

「消化も楽だし、身体も楽になる感じ」

食も珍しく進んでいる。


ただ、今晩のメニューとした奈良料理については、あくまでも今晩限りらしい。

美紀が、巫女全員に提案をした。

「今回のメニューは、光君が奈良のにゅうめんを食べたいと言ったからのこと」

「毎日、このメニューでは少しカロリー不足」

「それでさ、ここに集まっている巫女たちは、あちこちの出身」

「それを活かして、それぞれがメインあるいは協力して、メニューを考えて欲しいの」


美紀の提案については、誰も異存はない様子。

春奈

「そうだねえ、日本だと、私とか華奈ちゃんは、奈良だけど、他の料理も食べたいね」

由香利

「伊勢の料理も出来るし、江戸前の料理も出来る」

由紀

「相模の魚を使った料理、ソフィーと組むかな」

ソフィー

「そうだね、由紀ちゃんは安心が出来るし」

由紀とソフィーは、協力を確認し合う。

ルシェール

「私は、フランス料理も和風の料理も、たいていは出来るよ」

キャサリン

「カリフォルニアスタイルの料理なら任せて」

サラ

「トルコ料理から、ギリシャ、地中海料理までは自信があります」

春麗

「はい、私は中華、華奈ちゃんと組む」

華奈も、春麗の言葉で、うれしそうな顔。

「すっごく助かる!」

などで、特に異論はない。


美紀は、キャサリンに声をかけた。

「ねえ、キャサリン、そのカリフォリニア料理を明日、お願いできる?」

「今日は奈良料理で、少々淡白なので、ガツンとしたお肉料理をお願いしたいの」

美紀の二回目の提案に対しても、他の巫女からは異論が出ない。

むしろ、カリフォリニア料理について、興味津々な様子。


そんな状態で、キャサリンは、ニッコリ。

「わかりました、早速用意します」

キャサリンの了承を得て、他の巫女たちも、うれしそうな顔になる。


すると、ずっと黙っていた光の目が、突然輝いた。

そしてキャサリンに声をかける。

「ねえ、キャサリン、材料の買い出しには、付き合うよ」

「それから、少々のゴミ退治もあるので、手助けを」

光は、サラと春麗の顔を見ている。

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