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混乱を収める由紀

さて、光の部屋が少々緊迫感に包まれた時点で、部屋の扉がノックされた。

途端に光が反応。

「はい!」

いつもの「亀」ではない、さっと扉を開ける。


ソフィーが、ニンマリと入って来た。

そして由香利に、声をかける。

「由香利さんもやられたの?アホで無粋な光君に」


由香利は、怒りと落胆の顔のまま頷く。

「ほんと、マジで、この子無粋」

「私が水着に着替えたらって言ったら、硬直状態」

「だから見たくないの?って怒ったの」

「もうさ、高校三年生だよ・・・呆れるよね」


ソフィーが、由香利に、また声をかける。

「私が、もうちょっと遅かったら、押し倒したとか?」


由香利は、素直に頷く。

「うん、マジでそう思った」

「だってさ、手を握ろうとすると走って逃げるしさ」

「水着って言えば、ますますヒドイ反応」

「女心を何も理解していない」


ソフィーもため息をついた。

「しょうがないねえ、みんなそうなる」

「かといって、みんな離れられない」

「私だって、押し倒そうと思ったことある」


由香利がソフィーの顔を見ると、ソフィーは首を横に振る。

「その瞬間、必ず誰かが邪魔をする」

「由香利さんの寸前の時に、私が来たように」

「私の場合は、春奈さんと華奈ちゃん、ルシェールもいたな」



さて、ソフィーと由香利が、そんな話をしているけれど、当の光は全く関心がない様子。


そしてソフィーと由香利に、声をかけた。

「大広間の和室で作業を継続する」

「メンバーは、この三人と・・・サラと春麗」

「他の巫女さんは、全員自室待機」

そして、そのまま一人で大広間の和室に歩いて行ってしまう。


ソフィーは、頭を抱えた。

「マジ、自分勝手・・・居残り巫女の文句が嫌だ」

「自分で言えばいいのに」


由香利も一階のリビングを透視、予想をつける。

「私でもわかる、リビングの巫女さんたちは、険悪」

「華奈ちゃんが大騒ぎするに決まっている」


ソフィーは直接の状況を語った。

「マジでうるさい、あの子」

「でも春奈さんも嫌みタラタラ、それがキツイ」

「ルシェールもメチャ怒っているしさあ」

「由紀さんだけさ、冷静なのは」


由香利は、由紀に「巫女テレパシー」を送った。

「由紀さん、ごめん、みんなを抑えて」

「難しい方程式と化学式の話だから、恋愛系にはならない」


由紀から、すぐに「返信」が来た。

「由香利さん、了解です」

「それから残念でしたね、また、失敗ですね」

「とにかく、おまかせください」


由香利は、うなった。

「マジ?完璧にこの部屋の中を読まれている」

「由紀さんって、何?すごすぎる」


ソフィーにも由紀の「巫女テレパシー」が飛んできたようだ。

「いやーー・・・一番任せられるタイプ・・・花散里だ」

ソフィーは、花散里を思い浮かべている。



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