vs横浜有名私立校暴行集団(6)
さて、ソフィーに動画を送られた弁護士協会の中は、困惑に包まれるばかり。
「横浜有名私立校暴行集団」のリーダーの父も、呼び出され、追求されている。
「まずいじゃないですか?これ・・・どう抗弁します?」
「どう見ても、襲い掛かったのは、あなたのお子様に指導された仲間じゃないですか」
「お子様の声もしっかり録音されていますし」
「その上、ハンティングナイフとピストルって・・・お子様が持っておられますが、誰から渡されたのですか?」
「少なくとも、事前に持っていたようですが・・・」
「こういう、ホームレスを襲う行為は、前から?」
「お宅のお子様の集団は、集団で人を襲うんですか?それも高校の制服を着て?」
「どうやって無罪に持ち込みます?」
「横浜有名私立校暴行集団」のリーダーの父は、何も答えられなかった。
そして、弁護士協会からの脱退を求められてしまった。
さて、光とソフィー、キャサリン、サラに手錠を持って迫った地域警察官たちは、警察監察官と、地域警察署長の指示で、しかるべき処分の場所に向かわされてしまった。
警察監察官と、地域警察署長は、光たちに深く頭を下げた、
「いつもいつも、申し訳ありません」
ただ、光は、表情を変えない。
「しかたないよ、僕が困っている人を救いたかっただけ」
「というか、あなたたちって、全く期待できない」
「いつも、困っている人よりは、自分たちの都合だけで動く、そういう組織」
うなだれてしまった警察監察官と警察署長に、光がもう一言。
「これについては、首相にも、しっかりと申し上げておきます」
「うん、ここの場所も明確にして」
そして、光は、ホームレスの老人を助け起こし、再び山下公園に走り出してしまった。
その光にはソフィーをはじめとして、他の巫女も一斉に続く。
ソフィーは光に声をかけた。
「ねえ、光君、言葉きつ過ぎ、私だって関係者だよ」
春奈も、光は言い過ぎと思ったようだ。
「光君、機嫌が悪いの?珍しく厳しいんだけど」
光は、至極冷静に答える。
「たまにはキツイ事を言わないといけない、そうでないと、同じようなことが繰り返す」
「法の下の平等だもの、くだらない身分とか社会的立場を尊重されても困る」
由香利もその会話に入って来た。
「私も、光君が正しいと思うの、そうでもしないと、また繰り返す」
由紀も、同じく。
「喉元過ぎれば何とやらだと困る」
ただ、巫女たちの中には、全く異質の発想をするものがいる。
楓は、落ちついた顔。
「光君がまたトラブルを起こしそうになったけれど、何とかすんだ」
「これで、春麗の美味しい朝ごはんが食べられる」
華奈は、呆れた。
「昨日、あれほど食べて、もう朝ごはん?」
ルシェールは、少し考えている。
「光君は、少し阿修羅の技を使っただけ、戦闘はキャサリンとサラまかせだった」
「そうなると、どこまで回復しているのか、わからない」
キャサリンがそんなソフィーに答えた。
「いや、後ろの方から光君の念が動いてきて、その通りに身体を動かしていました」
サラからも答えがあった。
「ほんと、光君に念の通りに身体を動かしたら、相手が宙に舞うんです、面白かった」
ただ、光はそんな会話には構わず、走るスピードをあげている。