vs横浜有名私立校暴行集団(2)
一斉に突進してきた若者たちに向かい、光はまずその両腕を左右に開き、胸の前で合わせた。
華奈と春奈が、その光の姿に反応。
華奈
「あ!あれ!思い出した!」
春奈
「うん、懐かしい!ボクシング部の時と同じ!」
ただ、若者たちは、止まることはない。
その手に金属バットやゴルフのアイアンを持ち、光に襲い掛かる。
・・・が・・・全くありえない状態になった。
「おい!何故、あたらない?」
「壁?はね返される!」
「壁なんかないって!」
「おかしいって、なんだ?これ?」
とにかく若者たちの攻撃は、どれだけ振っても光と、その老人には当たらない。
全て、あるはずもない壁にぶつかり、はね返されてしまう。
動揺が始まった若者たちに、ソフィーが声をかけた。
「ねえ!あんたたち!何をしているの!」
「集団で、武器持って襲って!」
「それが男のすること?」
「警察呼ぶわよ!」
その声で、若者たちは一瞬ひるむ。
しかし、そのひるんだ若者たちを、リーダーが一喝。
「うるせえ!なめんじゃねえ!よそものが!」
「おい!あの女もやっちまえ!」
「とにかく大人しくさせろ!」
そして、若者たちが今度はソフィーに身体を向けた時である。
キャサリンが若者たちの背後から大声を出した。
「この卑怯者!今度は集団で女性を襲うの?」
「この日本の!横浜の男子って、そういう人種なの?」
若者たちが、その大声に驚いて後ろを振り返ると、金髪にしてスタイル抜群の超美少女が厳しい顔をして立っている。
また、その隣には、サラ。
ギリシャ彫刻の美女神のような顔にして抜群のスタイルを持つ超美少女が立っている。
「あのさ、君たちね、恥ずかしいと思わないの?」
「この横浜に憧れている外国人の女の子も多いんだよ?」
「そんな恥ずかしい姿を見せたら、だーれも来なくなるよ」
サラの言葉も表情も厳しい。
「横浜の有名私立校」の若者たちは、またしても動揺に包まれる。
少し黙っていた、その若者のリーダーが口を開いた。
そしてまた、仲間を一喝。
「お前ら!女に叱られてひるむんじゃねえ!」
「いいから、やっちまえばいいんだ!」
「おれも、腹が立って仕方がねえ!」
その手を内ポケットに入れるような仕草を見せている。
ソフィーが、そのリーダーの動かし始めた手をじっと見ている。
「ふーん・・・やはりねえ・・・」
少し呆れた雰囲気の声を出した。
そして、光に声をかける。
「ねえ、どうする?光君」
両手を胸の前で合わせているだけの光から、返事が来た。
「どうとでもなるけれど・・・リーダーは断罪」
「他の子分は、怪我をさせない程度に」
「僕も動きたいけれど・・・」
そこまで光の言葉が進んだ時だった。
キャサリンとサラが動き出した。
キャサリン「いけません、おまかせください!」
サラ「こんな奴らに、力を使わないでください!」
キャサリンとサラは、光と老人を守るように、若者たちに対して並び立った。




