表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
180/371

楓の寝相談義 夕食の開始

東大寺四月堂、三月堂、二月堂を見学した一行は、サロンバスでホテルに戻った。

それぞれが、割り当てられた部屋に一旦入り、夕食は午後7時からの予定。

尚、今回は全員が一人部屋となった。

その理由としては、圭子が強硬に「全員一人部屋」と主張したため。

しかし、圭子の強硬な主張の理由は、奈良育ちの巫女と光には、よくわかっている。


春奈

「とにかく寝相がひどいし、寝言もメチャクチャ」

ソフィー

「うるさくて眠れない、寝言で歌を歌うこともある」

華奈

「そう、この間は鳩ポッポだった」

美紀

「華奈も一緒に歌ったの?」

華奈「うるさいから、カモメの水兵さんで対抗した、でも負けた」

ルシェール

「楓ちゃんにはベッドは危険、落ちる時、地響きがする」

春奈

「東京の家に泊まった時も、結局圭子さん眠れなかったよね」

圭子

「はぁ・・・わが娘ながら、失敗作だ、それもあって光君と交換したいの、だめかなあ、春奈さん」

春奈

「却下します、私も26です、眠れぬ夜は肌荒れの原因となります」

春奈の母美智子は

「春奈みたいな、おっとりにはいいかも、私に光君が欲しい」

春奈がムッとしていると、ニケ

「それだけ、楓ちゃんはストレス多いのかな、それでヤケ食いする」


・・・・そんな話が続いていて、光が口を開いた。

「楓ちゃんの寝る部屋の近くには、泊まりたくない」

「壁を蹴る音がすごくて」


ただ、そんな話をされているとは、楓は全くわからない。

何より、ホテルのお土産物コーナーで、お菓子の試食に夢中になっているのである。


圭子は、頭を抱えた。

「お昼に丼物を食べ、しかもカツ丼」

「それから、お煎餅を食べ、今はまた甘い物を・・・」

全ての巫女が呆れていたけれど、夕食の時間まで、それほど時間がない。

楓は無理やり試食品コーナーから、圭子により引きはがされ、光と巫女たちも、それぞれの部屋に一旦入ることになったのである。



さて、そんなことがあったけれど、夕食の時間には、全員がキッチリ顔をそろえた。

夕食の場所は、ホテルの特別室。

メニューとしては、フランス料理になる。

「春日」と書かれた料理の内容は、以下の通り。


鯛とサーモン 野菜のプレス

コンソメスープ

メバルのロースト 香草風味

リンゴのシャーベット

和牛フィレ肉のステーキ モリーユ茸添え マデールソース

アイスクリーム

コーヒーと小菓子


圭子が光の顔を見る。

「せっかく来てくれたんだから、美味しい料理をと思ったの」

光は、ニコッと笑う。

「ありがとう、何から何まで、ここのお料理は小さな頃から好きです」

奈津美もうれしそうな顔。

「そうだね、このコースは、菜穂子姉さんの好きなコース、懐かしいなあ」


夕食は、ほんわかとした雰囲気で始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ