〜第五話〜抜け殻
洞窟で待ち受けていたのはなんと大きな怪物だった!!
SausuTynoranXと呼ばれる大きな怪物が太陽の前に立ちふさがる・・・
魔物・・・STXと二人は薄暗い洞窟の中で睨み合っていた。
謎の少年
「戦いで俺を使うって・・・どおゆうことだ？」
冷や汗を垂らしながら、疑問に思った顔で太陽を横目で見た。
太陽
「まぁ見てろって えっ・・・えとぉ・・・」
謎の少年
「俺か?俺は・・・ただの抜け殻さっ・・・」
無理矢理笑みを作って、冷や汗を拭いながら答えた。
太陽
「なっなんだよ・・・」
STX
「グギャァ―――――!!」
ものすごい唸り声を上げて突撃の構えをとった。
謎の少年
「あいつはそんなに待ってくれないみたいだぜ?まぁCast-off skin・・・スキンと呼んどけ・・・」
太陽
「よっ呼んどけってお前・・・」
ドッドッドッドッドドドドドド――――――
突然STXこと・・・SausuTynoranX―サウスティノランクスが、二人めがけて突撃してきた。
STX
「ギャァ―――――!!」
太陽
「!?」
スキン
「びびってちゃなんもできないぜっ?」
太陽
「うっせぇな!?やりゃいんだろっ!?」
太陽は雨竜刀を構えた。
太陽
「いくぜっ!!」
スキンの肩に太陽は右手を乗せて、目を閉じた。
スキン
「おいっ馬鹿っ!!STXがもうすぐそこにっ」
そう叫んだ瞬間スキンの体が火の玉になった。
太陽
「イメージした通りだ。」
火の玉になっているスキンが叫んだ。
スキン
「イメージ通り?」
太陽
「まぁ見てろ・・・」
太陽の表情が変わった・・・
太陽
「ハァ――」
辺りの空気が重くなり、気が静まりかえった。
STXは壁を尾で削りながら走ってきている。
太陽は手に乗せている火の玉・・・スキンを雨竜刀に押し当てた。
温かい光が辺りを包んだ。
光が消え去った後・・・太陽の手には大きな太刀が握ってあった。
太陽
「双流雨竜刀・・・」
STX
「グギャァオ」
STXは身体を大きく曲げてハンマーのような尾で攻撃してきた。
雨竜刀から声がしたような気がした。
「荒雨流・・・」
太陽
「荒雨流・・・・・・五月雨!!」
雨竜刀が一瞬何倍にも大きく見え、荒く5回斬りつけた。
STX
「ウギャヤ――――!!」
STXはその場でよろめいたが、口を大きく開けた。
また、声が聞こえた。
「やばいっ鬼火だっ!!炎系最大技とされている、お前じゃまだ無理だっ避けろっ!!」
太陽
「やっぱその声はスキンか・・・避ける?真正面で受け止めてやるぜ。」
「五月雨じゃ無理だっ!諦めろっ!」
太陽
「へっ・・・」
雨竜刀を構えた。
STXは2本の手の先の大きな爪で、身体をしっかり地面に固定するため地面を握るようにした。
周りの空気がSTXの口に吸い込まれていく。
スゥ――――
ドンッ
大きな音と共に小さな火の玉が発射された。
太陽
「あれがか!?」
「油断するなっ!?」
ヒュン
太陽の横を鬼火が去っていった。
「鬼火は威力がありずぎるから座標が定まらないんだ。」
ドガ――ン
後ろの方でもの凄い爆発音がした。
太陽
「うぇ!?」
「次が来るぞっ!?気をつけろっ」
スゥ――――
ドンッ
太陽は雨竜刀を真上にかざした。
太陽
「はぁっ!!荒雨流・・・盾雨・・・流れ雨!!」
勢いよく刀を振り下ろした。振り下ろした空間の裂け目から鋭い雨が壁を作った。
ジュッ
鬼火は瞬時に冷めた。
太陽
「矛雨・・・流れ雨!!」
刀を横に大きく振り空間から鋭い雨がSTX目掛けてとんだ。
グギャァ――!!
STXはその場に倒れた。
STXの身体がパリパリと破けるような音を出して、少しずつ消えてゆく・・・
太陽
「なっなんだこれ!?」
目を大きく見開いて驚いた顔で、消えてゆくSTXを見ていた。
太陽
「おいっなんなんだよっこれっ!?なぁスキン!!」
スキン
「抜け殻・・・」
冷たい空気の流れる洞窟の中で、二人は消えゆくSTXを見ていた。
スキンが放った言葉・・・抜け殻とは何を意味するのか・・・
太陽はこの先何が起こるのか知るはずもなかった。
この世界・・・スピリットワールド全ての者は、人間界で死んだ者の巣くう世界だということを・・・
前話とかなり時間が空いてしまいました(ノ∀`*）すみません。
色々やりたい事があって全てが詰め込めなくて＾＾；
次話もどうぞよろしくお願いします。
