表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/29

動く時

「フフッ、その程度ですか?」

「・・・舐めるな・・・!アークセイバー奥儀、甲賀武真骨!!」

 駆け抜けるアークセイバー。それを受け止めるのは黒き不死鳥。

「コウガ・・・それでは、私を倒せません・・・。よく、見ておくことです。私と、あなたの実力の差を・・・」

飛び上がる不死鳥。炎がアークセイバーを包み込む。空中に浮かぶ文様。文字の羅列が回りだし、世界は闇に包まれる。

「月下、我が魂は、鼓動する、終焉の光が、星を包む・・・」

「・・・!!くそ、逃げられ・・・」

「帰月闘隼・・・」

弾け飛ぶ閃光。



 コウガが跳ね起きる。今日はベッドの上は廻が使っている。その廻はまだ眠っている。寝汗が凄いことになっている。彼がこの世界に来た理由。それは次元破壊者に追われていたためではない。真の目的。それは自分の兄弟子を見つけ、倒すためだ。廻の手助けをしている現在でもそれは変わらない。

 霊皇界において負けなしの兄弟子。何度も戦い、その全てにおいて敗北した。彼にとってそれは超えることのできない壁。

 着替えて、庭に出る。そして、拳を突き出す。毎日の連鍛を怠ったことはない。兄弟子に勝つには、まだ何もかも足りなかった。

「・・・超えてみせる」

拳を握りしめるコウガ。そのコウガを廻は影から見ていた。毎日の積み重ねを、廻は見てきた。だからこそ、自分も何かしなければならないと思った。

(俺も、倒すべき、越えるべき人がいる・・・)

兄の顔、凶悪なアルクォーネの姿が思い浮かぶ。踵を返し、自室に戻ろうとする廻。そこにミライが現れる。

「お悩み、ですか?」

「・・・いつから?」

「さぁ」

笑う少女。その少女に何かを感じる。何か、を。

「特訓でもしてみます?お稽古なら付けてあげますよ」

こちらを見透かしたような発言。

「是非、お願いしたいな」

強くなりたい。勝たなければならない理由がある。だから、少年は頷いた。



 とある次元。ベルナールは自分の愛機を見上げた。もはや、使い物にはならない両腕。装甲も崩れ、頭部のスコープが虚しく光るのみ。もう、駄目だな、と思うベルナール。

「相棒、長い付き合いだったが、これで、おしまいか・・・寂しくなるよ」

機械相手にしみじみとなる自分。だが、それでいいのだとベルナールは思う。執着があるということはつまり、人間らしいということだからだ。

「さて、どうするかね・・・」

どうするとはつまり、自分の機体である。あの世界で、まだ、見届けなければならないことがある。それを遂行するための、鎧。

「・・・昔の仲間に会うついでに、機体もこしらえる、か・・・」

ベルナールが呟く。どこに居るのかは分からないが、己の勘の告げる世界に行ってみるベルナールであった。




 天までそびえ立つ塔。その前に座するのは一体の魔人、アルクォーネ。飛来してきたのは黒き鳥。

『よくぞ来た、夜剣廻。ついに、我が軍門に下る、ということか?』

「そういうことだ、ヴァーウル」

『クックック、良かろう。我と共に、この世界も、他の次元も、全てを統一し、ともに支配しようではないか・・・』

群がる機械の怪物。その中に佇む、一体の魔人。

(ここにも、鎧神慨装・・・。果たして、鎧神慨装とは一体・・・?)

『今、時は満ちた。次元の統一、我が宿願を果たそうぞ』

唸る怪物たち。魔人はその中心で高らかに告げた。

(・・・だが、そんなことはいい。俺の目的は・・・)

遠い記憶がよみがえる。

(・・・俺の知る、ナツキを取り戻すこと)


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ