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JK四天王のゆるふわ学園生活  作者: 伝説の貧乏小僧
第2章 仮入部〜ゴールデンウイーク
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第55話 お泊り会編⑮ 翌朝


「皆、起きて! 早く起きてってば!」

  

 ユリはレイナとリョウコの肩を強く揺する。


「ちょっとユリ、朝っぱらから騒々しいよ……」


「もう少し寝かせてよん……」

 

 二人は一瞬だけ目を覚ましたものの、すぐに夢の世界へ戻ってしまった。


「二人とも何言ってるの! もうお昼よ!」


 大狂乱の飲み会から一夜が明けた。現在、時計の針は午後一時を指している。

 昨夜は三人共に大量の酒を飲んだため、朝なかなか起きられずに昼まで寝過ごしてしまったのだ。


「もうこんな時間か。起きないとね……って、頭がすごいくらくらする」


「私も気分が悪いよん……」


「これは二日酔いね。私もつい飲み過ぎちゃったわ。昨日の記憶がほとんど無いの」


 三人は顔を真っ青にしながら、自分のおでこを押さえている。


「体内のアルコールを分解するには水分補給が良いのよね。水を取ってくるわね」


 ユリは台所の水道から空のペットボトルに三人分の水を注ぎ、部屋に持ち帰ってきた。


「さあ、たくさん飲むわよ!」


「あいあいさー!」


 レイナとリョウコはペットボトルを受け取ると、元気よく声を上げた。

 三人はペットボトルに口をつけると、そのまま一気にごぶごぶと中の水を飲み干した。


「ぷは〜! 生き返るわね!」


「それにしても昨日のユリの酔いっぷりはすごかったな〜!」


「ちょっとリョウコ、それってどういうこと!?」


 ユリは食い気味に質問する。


「ユリがツンデレなのは昔から知ってたけど、まさかメンヘラ属性まで持ち合わせているとは」


「ツンデレ的なところが少しだけあるのは自覚してるけど、メンヘラになった覚えはないわ!」


「ツンデレなのは自覚あったんだね。でも残念ながら、少しじゃなくて重度のツンデレだよん!」


「それより、昨日何があったのか教えなさいよ!」


「えーっとね、とにかくすごいことになってたよん」


「まあ百聞は一見にしかずと言うし、これを見たまえ!」


 リョウコはユリに自分の携帯電話を渡し、動画を再生した。画面の中にはチカに彼氏ができたと泣きじゃくったり、電話で堂々と「大好き」と言ったりするなどの醜態を晒した昨夜のユリが映されている。


「リョウコ、これ撮影してたんだ〜。気づかなかったよん!」


「隠し撮りの技術には自信があるんだ!」


 相手の許可なく勝手に撮影することは犯罪なのだが、リョウコは悪びれることなく自信満々に言い放った。

 動画が進行するにつれて、ユリの顔がどんどん青ざめていく。


「こ、これは……酷い、酷すぎる……」


「これが昨日起こった出来事の全貌だよん!」


「こんなこと言っちゃって、休み明け学校でどんな顔してチカに会えば良いのよ! 終わった。全て終わったわ……」


「かなーり、病んでるねぇ。リスカしちゃうかい?」


「そのネタでいじるのはやめてちょうだい! あれは酒に酔ってたせいで、普段の私はメンヘラじゃないから!」


「ごめんごめん、冗談だよん。あのさ今度チカに会ったら、電話での『大好き』は友達としての『大好き』って言っとけば良いんじゃない?」


「それで何とかなるかしら?」


「なるなる! チカって鈍感だから大丈夫だよ!」


「それもそうね。そう考えると安心したわ」


 肩の荷が下り、強張っていたユリの顔が綻んだ。


「さて、僕達はそろそろ帰ろうか!」


「そうね!」


「ちょっと待った! 二人ともそのまんま帰って大丈夫なのかい?」


「え?」


 ユリとリョウコは何の事だか分からないといった様子で首をかしげる。


「だって皆、超酒臭いよん! 親に怒られちゃうんじゃない?」


「確かに……」


「私がお酒を飲んだなんて知ったら、お母さん倒れちゃうわ!」


 ユリは頭を抱えてオロオロしている。


「だから帰る前に銭湯で一風呂浴びて、臭いを落としましょーう!」


「また銭湯に行くの?」


「ユリ、お母さんを悲しませたくはないでしょ?」


「行くしかないわね……」


「そういうことだよん!」


「でもその前に何か食べましょうよ。もうお昼ご飯の時間だからお腹ペコペコだわ」


「わかった、じゃあリビングでちょっと待っててね!」


 レイナは全速力で部屋を飛び出すと台所に向かった。それに続いてユリとリョウコはリビングに向かい、ちゃぶ台の前に腰を下ろした。


「さあ、これが朝ごはん……いや、昼ごはん? どっちか分かんないけど召し上がれ!」


 レイナはいくつかの皿が乗ったお盆を、ちゃぶ台に置いた。

 お盆には白米、丹羽家の伝統食である伝説のぬか漬け、ゆで卵、ハム、千切りキャベツなどが並べられている。


「全部、冷蔵庫の中の余り物だけどそれなりに栄養はあると思うよん! そんじゃあ、いただきます!」


「いただきます!」


 三人は元気よくいただきますをすると、勢いよく食べ物を口の中にかきこんでいく。三人とも相当空腹だったようだ。


「ごちそうさま!」


 それなりに量がある食事だったはずだが、三人はそれらを一瞬で平らげてしまった。


「それじゃあ腹ごしらえも済んだことだし、そろそろ銭湯に出発だよん!」


 三人はタオルや着替えなど入浴に必要な物を準備すると、銭湯に向かった。

 風呂から上がるとその場で解散し、三人のお泊り会は終了した。


 


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