1の7 未知なる言語を操る者(厨二病)
「いくら世界の仕組みや法則が我が世界と違えていても、アカデミーの長のエレメンタルとの語らいの長さは変わらないのだな。
だが、その語らいに影響され、我のインサイドスリープエレメンタルの制御も難しくなってきている。
なので、我は少しハートエナジーを回復させるためにスリープしようと思うのだ。
そこでだ我が盟友、アカデミーの長がエレメンタルとの長き語らいを終える頃、我をスリープから目覚めさせて欲しいのだ」
……やぁ諸君、緋烙だよ!
僕も13歳、厨二病の発症時期だな。しないけど。
ん?年数飛ばし過ぎ?
いや、でも本当に書く程の事は無かったんだよ?
あったとしても、僕がランと音波に魔法を教えたり、
反対に僕が彼等にこの世界の魔術を教わったり、
侵入しようとしてきた不審者を僕達3人でホームア〇ーンみたいに叩きのめした(その後僕の魔術の練習台にした)りしただけだから。
…………気が向いたら閑話として書くよ(メタい)
それと、重大発表。
なんと僕、中学校に行ける事になりました!
わー!パチパチー!どんどんパフパフー!
しかも普通の中学じゃなくて魔術を学べる小中高一貫の魔術学園だし、めちゃくちゃ嬉しい。
あ、僕が魔術学園に入学出来る理由?
それはランと音波のおかげなんだ。
なんでも、ランが永久白家(時空魔術の名門)、音波が灯臙脂家(炎魔術の代表的な家系)の本家出身で、それぞれ両親に頼んでくれたんだ。
「親友と学園に行きたいから何とかしてくれ」
大事な所とか詳しい所を省いたけど、大体はこんな感じのお願いをしてくれたらしい。
それで両家は二人から僕の事を聞き、僕から事情をもっと詳しく聞くために、使者を送ってきた。
というか、二人が連れてきた。そこで僕が二人にも教えていなかった更に詳しい事情や苗字を伝えて、使者は帰っていった。
そして、両家に戸籍やら何やらを誤魔化してもらい、晴れて僕は燈舵 緋烙という灯臙脂家の遠い遠い親戚として魔術学園に通う事が可能になった。
もう、二人にも両家にも感謝で一杯だよ。
と、いうわけで。
今日、僕は二人と一緒に入学式に来ている。
因みに二人は小学校もここの内部生なので席は遠い。僕がいるのは外部生の席で外部生の数は僕も含めて5人だ。この学園は魔術適正がある上に成績優秀でないと入れない、言うなれば超エリート校。そんな学校なら、この人数も納得だ。
そして今は校長のお話の途中だ。何処の世界でも校長の話は長いんだな。僕は校長の話の時はちゃんと聞くタイプだ。前世の小学生の頃、たまに教室に戻った後に校長が話した事についての作文を書くっていう授業があったからな、それから聞いてる。
でも、話を聞いてる僕を邪魔してくる奴が隣にいる。初対面なのにやたらと話しかけてくる、面倒だ。
そして、冒頭の発言。
「いくら世界の仕組みや法則が我が世界と違えていても、学舎の長の精霊との語らいの長さは変わらないのだな。
だが、その語らいに影響され、我の内側の眠りの精霊の制御も難しくなってきている。
なので、我は少し精神力を回復させるために休眠しようと思うのだ。
そこでだ我が盟友、学舎の長が精霊との長き語らいを終える頃、我を休眠から目覚めさせて欲しいのだ」
「……あー、話が終わる頃に起こせば良いんですね?」
あぁ、うん。前世の頃の【言語理解】のスキル持ったままで良かったわ。……ていうかコレ、日本語とは別言語扱いになってるのかよ、何、厨二語?
一先ず、和訳がこちら。
「いくら世界が元居た世界と違っていても、校長の話の長さは変わらないんだね。
でも、そのせいで眠くってさ。
だから、ちょっと寝ようと思うんだ。
そこで、校長が話し終わる頃に起こして欲しいんだ」
めっちゃコンパクトになった。
ていうか、厨二語ややこしっ!
寧ろ【言語理解】さんマジパネェっす。
「……!僕の言ってる事がっ…失礼、我の操る言語が解るのか?」
うん、確かに別言語扱いになってるから、言い直したのが正しいね。
「……解りにくいって分かってるなら止めて下さいよ。解読するのも大変なんですからね」
「そうか…そうか……!解るのか!」
「聞いてねぇし」
おっと素が。
「……それで?寝るんじゃなかったんですか?」
「あっ……ああ、そうだったな。
それでは我は休眠するので、頼んだぞ」
「ええ、了解しました」
確信した。こいつ、重度の厨二病患者だ。
此度から陽の名を持つ日に物語を綴ろうと思っておる
和訳
今度から日曜日投稿にしようと思います