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聖魔の勇者と二つのゲーム  作者: 低血圧魔王
第一章 森の奥の屋敷
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1の5 小さな迷い人

僕が門を開けるとそこには僕と同じくらいの背格好をした、白色の髪に赤色の瞳をした少年がいた。

因みに僕は藤色の髪に金と銀の色違いの瞳をしている。瞳は狐面で隠れて見えないとナイトメアが言っていた。

……よく考えたら思いっきり怪しい人だな、僕。


「どうかしましたか?」

「……あのね、道に迷ったの」

「道……ですか?」

「うん、魔草を採ったら戻るつもりだったんだ」


あー……これ、僕の幻惑の魔法のせいだな。


「あー……じゃあ帰れるようにするので、座って待っていますか?」

「うん、待つ!」

「ならこっちです、着いてきてください。

………そういえば、貴方の名前は?」

「俺は肆蘭(シラン)だよ!君は?」

「僕は緋烙といいます」

「緋烙……じゃあラクちゃんだね」

「ラクちゃん……渾名ですか?」

「そう、渾名!」

「そうですか、ありがとうございます。

なら、肆蘭君の渾名はランですね」

「ラン……俺、渾名貰ったの初めて」

「そうなんですか?」

「いつも付けてばっかりだから」

「じゃあ、今日は記念日ですね」

「うん!渾名記念日だ!」

「………着きましたよ、ここで少し待っていて下さい」

「はーい!」


そして僕はインベントリの中から幻惑無効の効果が付いたペンダントをランに渡した。


「どうぞ、ラン。これを付けていれば帰れますよ」

「………たら………………ない?」

「?」

「帰ったら、もう会えない?」

「…さぁ?もしかしたら会えるかもしれませんよ」

「そう?」

「ええ、そうです。だから、ほら」


ランを門へ連れていき、背中を押す。


「うん、じゃあラクちゃん、また会おうね」

「はい、また会いましょう」


そして、小さな迷い人は帰っていった。





後日、


「ねぇねぇヒラク、ボクの夢世界においでよ~」

「ねぇラクちゃん。俺の家に遊びに来てよ、ね?」

「どっちにも行きません」

「「えぇ~」」


屋敷によく遊びに来る少年が居たとか居ないとか。

肆蘭君は緋烙の事を少年だと思っています。

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