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確信
嗚呼……きっと私が殺したのだ。いや、私が殺したのだ。
どうやってかはわからない……。
どうして愛してるのに……。
……いや、私は愛してるからこそ殺したのだ。
美しい彼女が、清楚な彼女がとても美味しそうだったのだ。
細く長い髪、大きく真ん丸とした瞳、細く長い手足、薄い唇、何もかも愛しくて、そして美味しそうに見えたのだ。
そう、あの百獣の王、ライオンと同じなのだ。
彼らは食べたくて獲物を獲るのではなく、ただ愛おしい過ぎて食べてしまうのである。
まさに自分だ。
だが、私はライオンと決定的にちがうところがある。
それは私が人間で彼らが動物だということ。
人間とライオンの違いは、見た目や食すものがある。
だがしかし、私は悪食だったのだ。
私は人間の肉を好んで食べていたのだ。
一般的に食される、肉、魚、野菜、米が凄く不味く感じ始めた私は、もう人の肉しか食べられないようになっていたのだ。
だからと言って人を食べることは容易ではない、
だから私はいつも腹をすかせていた。
………そして、幸か不幸か彼女と出会ってしまったのだ。
毎日会っては、彼女の虜になっていった。