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そのご-らすとw


「−ではこれで委員会を終わります。」


その言葉に弾かれるように私は立ち上がった。

周りの視線を置き去りにして、私は教室を後にする。

初めは普通に歩いていたけどだんだん早足になり、最後には勝手に足が駆けていた。


狭い螺旋階段を駆けあがって扉を開けると

小さな屋上はいつものように風が吹き抜けていた。

時計を見ると4:29

あと一分だ。

私は秒針を見つめる。

あと50秒



あと30秒

時が進むにつれて鼓動が早くなり、

不安も濃くなっていった。

涼は来てくれるだろうか。。



あと10秒

9 8 7 6


5 4 3・・





バンッ


驚いて扉を見ると

「・・涼っ・・。」

ポーカーフェイスはいつも通りだった。

でも雰囲気が刺々しく感じる。


「・・話って?」

涼は扉を閉め、距離を置いたまま言った。

やっぱり嫌われてるのかな。


でも、言わないと、私の気持ちを

「あ、あのさ。私、涼が・・」

涼にちゃんと顔を向けようとしたけど、ダメだ。

涙が勝手に出て来る。

「・・やっぱり俺のこと嫌いか。」

「・・え?」

顔をあげると、涼は背中を向けた。

「嫌いなら・・無理すんな。」

ドアノブに手をかけている。


違う、そんなこと言いたかったんじゃない。そんなこと思ってない。

私は、私は−


「−なっ!?」

私は後ろから涼に抱き着いていた。

いつもの私だったら有り得ないが、今はそれどころじゃない。

想いが、あふれて

「涼・・行かないで・・っ。私、涼が好きなんだっ。」

「・・・。」

涼の体に手を回したまま言葉を繋げる。


「私、初め自分でも何が起こったか分かんなくて、何か知らないけど、

涼の顔見るとドキドキしてて、どうしても顔が見れなくて・・。

でもそれは涼を嫌いになったんじゃない。

涼を嫌いになんかなれないっ。

私は涼が・・」


言葉の途中で、涼が私の腕を自分から離した。



あぁ、やっぱり嫌われたのか・・。


そう落胆していると

「・・っ!!」

大きな体に、涼に包み込まれた。


涼が私を抱きしめている。

理解出来ないでいると

「それ以上、言うな。」

「・・それってやっぱり涼は私が・・」

「違うっ!」

涼が初めて大きな声を出した。

私がびっくりしていると涼は体を離した。

無言で見つめてきた。


あ あの時と、カメラから空を見てる時と同じ顔。

真剣な・・


心臓が激しく鳴っている。


目を反らしたかったけど、出来なかった。大きな手が私の顔に添えられていて、

見つめてくる涼の目に吸い寄せられるようで、


「いい加減

気付け。」



次の瞬間


私の口が、柔らかいものに塞がれていた。


「・・っ!?

ん・・っ。」


息が

出来ない・・っ。


「ふ・・っ。

・・っはぁっはぁ・・。」

涼が顔を離した。


今、何が起きた?

頭が動かない。

何したの?



「俺だって

お前が好きなんだ。」

「え・・?

じゃあ何で避けたりなんか・・。」

「先に避けたのは、お前だろ?」


あ そうか

だから涼は私から、

それで涼は私が・・


涼の言葉を思い出して

顔が、また紅潮していく。


「涼は、私が、好き?」

涼はゆっくりと頷いた。

「ほんと、なんだな。」

「そうだって。」

涼は呆れているようだ。

私には信じられなくて、このあとどうすればいいかも分からない。


「え、えっとその。」

どもっていると

涼が

「−先輩俺と付き合って。」

ポーカーフェイスのままそう言った。


「は、はいっ?!

はいっ。」


しまった

条件反射で答えてしまった。

涼は、焦っている私を見て

「・・ふっ。」

ほんのちょっと口角をあげた、


「先輩、もう一回していい?」

「え?何を?」

「キス」


〜〜っ!!


どうしたらこんな無表情でそんな恥ずかしことをさらりと言えるんだ。


「していいよな。

先輩、俺と付き合うって、言ったし。」

「ちょっ、ちょっと待て、落ち着いてから・・」

「待てない。」

「ちょっ、んん・・っ」

唇を押し付けられた。

涼の顔が目の前にある。


「ふぁ・・んっ・・。」逃げようとしても、後ろから頭を押さえられる。

体が熱い。

このままじゃ心臓が持たない。

けど涼は止めてはくれない。

何度も何度も唇を重ねてきて。

その度に私を見つめてくる。

その内溶けてしまうのではとさえ思った。




どれくらい経ったか、しばらくしてやっと涼は私を解放してくれた。

でも私は未だに涼に抱きしめられたままだ。

もう外だって暗くなってきている。

「かっ帰らないか?」

「もうちょっと。」


うっ。

涼が甘えてきたことなんて今までなかったから、どうも拒否できない。

明日から、私はどうなってしまうんだろう。



私達は手を繋いで赤い空を見ながら帰っていった。


「あれ、カメラは?」

私がいつも下がっているはずの一眼レフがないことに気付くと、

また涼はポーカーフェイスのまま

「色々するのに、邪魔だろ。」


・・明日からポーカーフェイスを崩そうキャンペーンを再開しよう。


一瞬だったが

私が抱き着いた時、やっぱり涼は赤くなっていた。

よしこの作戦で行こう。

・・自分が慣れたら。





Fin



なんだか最後だけおかしな雰囲気になってしまいましたが;w


まぁとりあえず完結です。

変な文章で申し訳ありません;;


ほぼ趣味でやってますんで

(^^;)


暇になったら後日談etc

を書くつもりです。


最後まで読んで頂いてありがとうございました

m(_ _)m



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