表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
限界課金厨、推しのいる世界で「石」がない!  作者: 沼口ちるの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/24

第24話(第一部完結) ゴミ箱の神々と、魔王軍の終焉

王都の正門が魔王軍幹部の放った極大魔法で消し飛んだ。正規騎士団は壊滅。英雄リヒターも満身創痍。王都中が「終わった」と絶望に染まったその時、戦場の裏側――ゴミ処理場から、異様なプレッシャーが立ち上った。


「……一気にいくぞ。石30,000個、全弾投入だ」


俺は震える指で、空中に出現させた『召喚(神託)』の全開放ボタンを叩きつけた。一度に百回分の光の奔流が、泥にまみれた湿地帯を白銀に変える。


「……ひひ、来ましたね。これだけの『質量』があれば、私の等価交換も完成を迎える」


光の中から現れたのは、かつて俺が率いた最強部隊の残影――ではなく、膨大な「ハズレの鉄屑」と「呪われた消費アイテム」の山。だが、これこそが俺の求めた『高密度ジャンク』だ。


【 100連召喚:完了 】 【 獲得アイテムを全て『右腕』の補強触媒に使用 】 【 マリアンヌ:形態『スクラップ・ゴッデス』へ一時昇格バースト


「……マスター。心臓コアのオーバーヒートを確認。……でも、今の私なら、あいつらを『処理』できます」


マリアンヌの右腕が、数千個のハズレ装備を飲み込み、巨大な城壁ほどもある質量兵器へと変貌した。


「な、なんだあの禍々しい集団は……!? 魔王軍の新手か!?」 逃げ惑う騎士たちが悲鳴を上げる。レベル1の死に損ない、氷の死神、毒を撒く怪人、そして鉄屑の女神。


「……リヒター。そこをどけ。……主役エリートの出番は終わりだ」


俺は、這いつくばるリヒターの横を無造作に通り抜けた。目の前には、勝ち誇る魔王軍の幹部三名。


「人間風情が、ゴミを連れて何をしに――」


「ファウスト、やれ」


俺が命じた瞬間、ファウストが「SSR:魂の天秤」を叩き割った。ガチャ100連分の『ハズレの怨念』が、幹部たちの魔力を強制的に経験値ポーションへと変換し、その場で蒸発させる。


「が、あ、あああ!? 私の魔力が、ただの『リソース』に変えられていく……!?」


「……マスター。……お掃除の時間です」


マリアンヌの鉄の右腕が空を裂いた。物理法則を無視した一撃が、幹部たちの肉体を、王都を襲った絶望ごと粉砕する。逃げ場はない。俺が周囲の地形判定をバグらせ、彼らの『退路』を消去していた。


【 指揮官:Lv.1(固定) 】 【 称号:ゴミの王(魔王軍幹部を屠りし者) 】


王都を救ったのは、華やかな英雄ではない。名前すら知られない、最弱の指揮官と「廃棄物」たちだった。


「……マリアンヌ、お疲れ。……少しは、休めるな」


俺は崩れ落ちそうになるマリアンヌの肩を支えた。王都の民が遠巻きに俺たちを見ている。それは賞賛ではなく、異様な力への「恐怖」だ。


「……行こう。俺たちの居場所は、ここじゃない。……魔王の首を獲って、このクソッタレな世界の『ルール』を書き換えるまではな」


俺たちは、歓喜に沸く王都に背を向け、再び地下の闇へと消えていった。 石は使い果たした。だが、手元には幹部から奪った『魔王城の座標』と、極限状態で絆を深めた仲間たちがいる。


これが、俺たちの戦い方の『仕様ルール』だ。


(第一部・完。第二部:魔王城攻略編へ続く)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ