5,始業式スピーチ
古川先生に命令され始業式のスピーチをどうしようか少し考えていた
俺は一つ質問をした
「先生は他学年の生徒と交流はありますか?」
「他学年?ああ一応私は生活指導をしているからな、他学年とは定期的に交流している。まああっちが覚えているかはわからないけどな。」
絶対忘れられないだろこの人のこといい意味でも悪い意味でも
「わかりましたありがとうございます」
「そんなことを聞いてどうするんだ?」
「いえ、少し気になっただけです」
「そうか、では期待しているぞ」
そう言って先生は教室を出た
ピンポンパンポーン
「始業式が始まりますので2学年以上は体育館に、1学年は体育館入り口に集合してください、繰り返します......」
校内放送が流れた
「まじで直前に言ってくんのかよ」
少し余裕くらいはあると思ったがそんなことなかった
俺は腹を決めて体育館へと向かった
体育館入り口前に集合するとほかの生徒はすでに整列していた
俺もその列にしれっと混ざり華やかな音楽が鳴る体育館へ順番に入っていった
体育館の席に全員着席し、校歌斉唱、校長の話、だれかわからない偉そうなおじさんの話など普通に始業式は進んでいった
「入学生代表の言葉。千石 晴也君お願いします」
それを聞いて俺は立ち上がりステージ上へと移動した
移動の時見た一成のめちゃくちゃ驚いた顔が面白かった。あいつの間抜けずらなかなか見ないから写真撮りたいなーとか思っていた
そして台の前につき話し始めた
「入学生代表を務めさせていただきます千石 晴也です。この場であいさつさせていただくことを光栄に思います。」
はじめはこんな感じでありきたりにして
「実はですね、このスピーチがあるとみなさんご存じヤクザのような古川先生に命令...じゃなくて承りまして、光栄で泣きそうなのか緊張で泣きそうなのかわかりません」
俺は堅苦しいことが好きじゃない。
多分ここでこんなスピーチをするのは俺が初めてだろう
だがまああんなに急なこと言われたんだしこれくらいは許容してもらわないと
肝心な生徒の反応だがポカーンとしてるのが5割、クスクス笑い声が聞こえる程度に笑っているのが3割、怪訝そうな顔してる生徒が2割といったところだ
ここからが肝心でポカーンの生徒たちをどれだけ取り込めるかでこのスピーチは変わってくる
俺はスピーチというのは相手の心をどれだけ揺さぶれるかに重きを置いている
そのため今まで構成は大体考えていてもその場その場で話すことを変えている
決まった文章を話すだけじゃ詰まんないだろ?
ニコニコ愛想よく好印象を抱かせるそしてそれを利用して取り込む
言っていることはブレずだがたまにジョークを交えて話す
そうしていくと大多数の生徒が笑顔を見せてきた
ここらへんで終わりにしておくか
「最後に先生方、それに先輩の皆さん迷惑をかけることもあると思いますがよろしくお願いします」
俺は精一杯の笑顔を作った
そしてまあまあな拍手が起こった、校長の話とかと比べると明らかに大きい
そんなことを考え安心して席に着いた
そこからはとんとん拍子で何事もなく始業式は終了した




