2,角から美人
『なんか落ち着かないな』
通学路を歩いていた俺はそんなことを考えていた
俺の家から学校までは10分程度だ
自転車を使うか迷うくらいの距離だが俺は少しでも体力作りのため歩いて登校することを決めた
今日は初登校のため俺はスマホで地図アプリを開きながら登校していた
いつもなら歩きながら見ることはないが今日はなぜか止まることを忘れて一瞬歩きながら視線をスマホに落とした
そうするといきなり
「キャッ」という声とともに体に少し衝撃が伝わった
前を見ていると女の子が尻もちをついていた
その時俺はめちゃめちゃ血の気が引いた
一瞬とはいえ歩きスマホをしていたのはこっちで非は完全にこっちにある
いつもならこんなことをしないが少しでも緊張を逸らそうとしていたのだろう
俺は急いで女の子に声をかける
「すいません、けがはありませんか?」
女の子に手を差し出す
「こちらこそぶつかってしまってすいません」
その女の子は少し微笑みながら手を取る
「悪いのは俺のほうです、一瞬とはいえ歩きスマホをしていたんです、本当にすいません」
「こちらこそボーっとしていて注意散漫でした」
女の子はそう言ってくれた
そこで少し頭を冷やすことができた
ぶつかった女の子を見るとさっきは急いでいて気付かなかったがめちゃくちゃ美人だった
美少女ではなく美人という言葉が似あう
黒く艶がある長い髪、きめ細やかな白い肌、女性らしすぎる体
『やっば、俺の妹の次くらいにはかわいいな』
そんなことを考えていると
「お互い気を付けましょう、それでは失礼します」
そんなことを言って彼女は足早にその場から去っていった
そして肝心の俺は
『こんな美人と入学初日ぶつかるとかラノベ主人公かよ、俺』
と馬鹿なことを考えて高校に向かった




