最終話『願いと贈りものを……そして、ドールと花と愛』
「何とも言えないわ」
「感傷的になってる?」
「んーどうでしょう」
「ま、力は全部返したから、後は一緒に向かうだけだね」
「にしても、不思議な縁だよね」
「逢えて、愛し合えて良かったわ。だけど、そもそもの話すると胸糞悪いわ」
もう何百年前だろう。
あたしの家の先祖が、住んでいた村を中心に周囲の村を牛耳っていた。
黒と言えば黒、白と言えば白。
この家が言う事は絶対。
胸糞悪いでしょ?
何かある度に、気分等で選んだ家の子供を殺したり、色々したりして犠牲にしていた。
まあ勿論、そんな事しても無駄な訳で。
じゃあ駄目ならどうしたのか、というと……その子供の一家を殺し、徹底的に調べ上げて親戚も殺した。
そんな事を繰り返していたが、発展と共に徐々に減っていった。
だけど同時に、呪われたり、不運に遭ったり、色々起きた。
それでも無理やりどうにかしながら家は続いた。
しかし、あたしが産まれた時に限界が来て、両親はどうしても死なせたくなかったが、数年前にあたしだけ死ぬってなった。
同時に周囲にも災害を起こしかけた。
両親は自分達が犠牲になればどうにか出来ないか、と思ってこの家の傍の泉で自殺をした。
それでも足りず、凪、恵鈴、円叶もこの前言った海で自殺をした。
災害は起きなかったが、あたしは化物になった。
Fleurは、大昔にあたしの家の1人がフランスに行って同じ事をしたが、謎の力を宿して不老不死になった。
何がどうなったのか原因不明。
Fleurには姉が居て、勿論姉も同時に犠牲になったが、姉の願いで、姉は死と引き換えてFleurに力を引き継いだ。
そして、何故ここに居るのか、それは、あたしがそうなった時に両親が呼んだから。
まあ、ざっくりと説明するならそんな感じだろう。
「皆は?」
「先に待ってるわ」
「じゃあ海に行こっか」
色々聞かれそうだし、言われそうだけど……1つだけ。
一緒に海へ入って死ぬ。
最期に何かFleurと話すのか、と言われれば特になくて。
どうせ、向こうで一緒になるし、皆が居るからね。
今更そんなに語る事もないし。
あ、1つあった。
次があったら、皆と生きたかったかなあ。
じゃあそろそろ行かなきゃね。
「ありがとう、ごめんね」
「愛してるわ」
「あたしも、愛してる」
「行きましょう、ゆあ」
「うん、行こ」
意外と冷たいし、苦しいし、痛かったりするのね。
だけど、藻掻こうとか思わないや。
Fleurも一緒みたい。
こんな人生でも、幸せだったなあ。
ずっと一緒。
そして、2人は海へ入り、程なくして死んだ。




