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Poupées, Fleurs et Amour  作者: 山吹凪咲
3/8

第2話『出来なくても大丈夫』

「向こうに見えてるか分からないけど……」

「ふるーるちゃん目立つものね」

「手を振ってあげたいけど……」

「大丈夫だよ」

「うん――あ、気付いたかな?」

「ただいま!」

「っと、おかえり。それと……ありがとう凪」

 凪が支えてくれなかったら、受け止められなかったなあ。

「恵鈴とFleurもおかえり」

「ああ――なあ、叶っただろう?」

「そうだね」

 意外と早かったなあ。

「あたし、もう少しここに居る」

「分かったわ。いつでも呼ぶといいかしら」

 Fleur以外、何も言わずに帰ってくれた。

 けど、色々な物を綯い交ぜにした顔をしていた。

 それを視界の端で流した。

 流石に暗くなってくなあ。

 まあ、場所が場所だから仕方ないよね。

 だからと言って人が通らない訳じゃないけどね。

 あ、通るのは人だけじゃなかった。

 動物さんから色々な姿や種族等。

 まあ、会ったことないけどね。

「もう暗いけど、大丈夫かしら?」

「大丈夫だよ」

「いつでも呼ぶといいわ」

 今はまだ繋がってるから、こうして遠く離れても会話出来る。

 意外と便利だよね。

 だけど、帰さなきゃいけない。

 全部、全部帰さなきゃ。



「どうだ?」

「大丈夫だわ」

「にしても……花がああするなんて珍しいよね」

「ま、遅くなるようなら迎えに行けばいいだろうさ」

「それまでお預けだー」

「ねえ、遊園地どうだったの?」

「楽しかったー」

「それだけじゃなくて、他にも色々あるだろう」

「まどかが元気過ぎて楽しかったけど、大変だったかしら」

「いつも通りだったのね」

「うん! 勿論花が帰ったら――」

「それも、いつも通りだね」

「んー、やっぱり行こーっと」

「はあ、やれやれだな」

 4人はお迎えに行く。

 しかし、真っ暗だったので懐中電灯を取りに戻る。

 そして再び暗闇へ歩み出す。

「いつも思うけどさー」

「これ本当に懐中電灯?」

「よくある懐中電灯より明るいけど、正真正銘、懐中電灯だよ」

「かなり、明かるいと思うが――まあ、いいか」

「Halte!」

「びっくりしたー」

「何事だ」

「驚かせてごめんなさいかしら。それと見て欲しいわ」

「居ないねー」

「ああ。それと――」

「追い掛けましょう」

 4人は辿って追い掛けて行く。

 地に咲いた、赤黒く咲いた花を頼りにして。



 ぶつぶつと何か言ったり、叫びながら増えていく何か。

 やらかしたなあ。

 まだ残ってたのね。

 まあ、消える訳無いよね。

 戻らないと決めたからやらなきゃ。

 だけどどうしよう。

 化け物とか呪いってどうしようもないよね。

 気が付いたらやられてるもの。

 でも、あたしも化け物で良かったかも。

 頑張って動いて逃げてるけど、この出血だとなあ。

 まあ……でも、意外と何とかなるのよねー。



 やっぱりこの家はよく出来てるなあ。

 ま、すぐお迎えが来るでしょ。

 あー、ほら、無駄に明るい懐中電灯が――

「派手に咲いたわね、ゆあ」

「地味だよ、地味。2、3本無くなっただけだよ」

「まあ、時間経てばゆあちゃんは元通りになるもんね」

「よし、これでいいだろう。どうだ、ウル」

「相変わらずだね」

「まー、この中じゃあ1番だもんねー」

「そんな事より……帰ろー」

「お願い」

「おいで、ゆあちゃん」

 あの人の世界と違って、この世界はこれだけだから恵まれてるよね。

 あの人も死にたいなら死んだら良いのに――って、死にたくても死ねなかったね。

 あの人の新しい妹が止めるんだっけ、かな。

 説得とか色々、出来ると良いね。

「にしても、便利だね。でも汚しちゃうね」

「継花家の母屋等である本家は遥か昔からあり、そしてある時に離れを建てた」

「けどね、色々な事情等で選んだ離れの場所が、不便だったり危険な時もあったの」

「だからこの道を作ったー」

「と、まあ、そんな所だ」

 なるほどねえ。

「にしても、突然始まったね、昔話」

「いいじゃーん」

「ゆあちゃんは何も気にしなくていいの」

「ありがとう」

 意外とどうにかなるものね。

 皆、してる事だものね。

「どうだったかしら?」

「1度きり。悪くはないけど、やっぱり慣れに戻りたくなるよね、まだ」

「仕方ないわ。まあ、そんなものかしら」

 そんなこんなで、お家に着く。

「おかえり、ゆあちゃん」

 口々におかえりと言ってくれる。

 嬉しいな。

「ただいま、ありがとう」

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