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脅迫状?

午前六時。

喫茶店開店の時間である。

モーニングなんちゃら…(忘れた)って言う朝ご飯のサービスがあるために、こんな時間から開いているのだ。

だけど、四谷さんは二日酔いで寝てるし、荘記は学校に行かないのをいい事にぐーたら過ごしている。

女の子二人はのそのそ起きてきて身だしなみを整えていたりするし。

そのため、開店時間には萩斗しか居ないのだ。


カランコロン。

今日一番目のお客さんが入って来た。佐竹さんだ。


「いらっしゃ…あぁ、佐竹さんじゃないですか!どうぞどうぞ!」


「朝早くからすみません…」


二人はお互いに深く頭を下げると本題に入った。


「佐竹さん、あの…事件の事なんですが…」


「何か手がかりはつかめましたか?」


「いいえ。それよりも警察の方に相談された方が…」


「ダメなんです」


佐竹さんはきっぱり言い切ると、ハンドバックから紙を取り出して見せた。

そこには、あの、新聞の文字が切り取られて張ってあるあの…ガチャガチャしてる奴…あ、「脅迫状」って言うの?それらしき物だった。

そしてこう書いてあった。


「明日午後九時丁度に●●町の神社まで子供を二人連れて来い。連れてこなければ悪い事が起きます。警察には言わないでください」


「何か悪い事ってなんだよ!?しかも最後らへんなんて敬語だよ!?きっとすごくいい人だ!」


萩斗はたまっていたものを吐き出すかのごとく、鋭いツッコミを放った。


「あのぅ、どうしたらいいんですか?」


「ほっといても大丈夫ですよ」


「そんな…何か悪い事が起こったらどうするんですか!?」


佐竹さんは真剣な表情になった。


「(結構真剣に受け止めてるんだなぁ…)」


心の中でそう思い、苦笑いする萩斗に佐竹さんは続けた。


「これは昨日入ってたんです。チラシを取りに郵便受けに行ったらコレが…」


佐竹さんの顔は青白くなっており、すごいげっそりしていた。


「わかりました。この人と取り引きに行ってきます。まかせてください!」


そう言って萩斗は胸をたたいた。

佐竹さんはペコッと頭を下げると家へ帰ってしまった。


「あ。あーッ!また引き受けちゃったー!どうしよう…これじゃあオッサン二号じゃねーか…」


「うるさいきに。静かにしちょれ、まったく」


「すいません。…って雛菊!?水蓮!?荘記!?」


そこにはランドセルを背負った雛菊と制服姿の水蓮とまだ寝ぼけている荘記が居た。


「あ…あのさぁ…」


「全部聞いたきに。お前はオッサン二号か」


「う…気にしてたのに…」


「まぁええわ。どうせ俺らがせんとあかんかったからなぁ」


萩斗は一息ついた。

皆わかってくれてよかった…と。


「(昨日郵便受けに…昨日で明日って事は今日の九時って事じゃないか!どうしよう、何か考えなくちゃ!)」





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