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松の雫と四季の庭  作者: ノッカー
2/2

プロローグ、エルフの森 前半

前話に出てくる庭からは、遠く離れた森での出来事。

差し込む朝日に目を覚ました。

カーテンに少しだけ空いた隙間から漏れる朝日が、寝ていたペトルスの顔に当たっていたのだ。

寝起きの憂鬱感と軽度の低血圧による頭痛に顔をしかめながらも、晴れがましき今日この日の予定を思い出し、気を振るわせて起き上がる。


カーテンを開くと、眼前には夏真っ盛りの濃緑に染まった森が広がる。

梢の隙間からは、特有の抜ける様な青の空が見えていた。

新たな肩書きをもらう日としては、これ以上ない上々の天気であろう。


エルフのペトルスはこの日、栄えあるエルフの森の自警団への入団を果たすのだ。


日没には、ペトルスは新しい制服に身を包み、仲間とともに新たな生活を始める事だろう。


式典は中央都市アラバスターで行われる。

その名の通り雪花石膏で出来た美しい町は、この辺境からだと馬車で半日程かかる。

驚いたことに馬車はあちらで用意するとのことだ。

馬車はエルフの森でも結構な値がはる。それほどこの入団式は重要視されているのだろう。


届いてから半月。

クロゼットにしまい込まれていた制服を取り出し、ペトルスは感慨にふけった。


幼い頃からの夢。長くの修練が身を結び、毎年何人もの脱落者を出す試験に、たった3回の挑戦で受かったのだ。嬉しく無いわけがなかった。


のりの効いたシャツに腕を通し、自警団の黒い制服に身を包む。

たったそれだけの事だが、胸が高揚し思わず笑い声が漏れる。


「やった。やった。やってやったぞ。これで今日から俺もあんたと同じだ。」


根っからの文系で、軍人になるよりも難易度は高いとも言われる事務官として就職した兄のことを、彼は小さな頃から慕っていた。

幼い頃から変人と呼ばれた彼の兄は、しかしペトルスにとっては優しい尊敬すべき兄だったのだ。






この世界観で、もっと掘り下げられれば嬉しいなぁ…。

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