避妊
貞操観念を作るモノにおいて、細かいことを言いだすといろいろ違うのかもしれないが、エロに関する認識も結構大きな要素である。
エロは、セックスは、快楽を求める手段なのだということ。それを忘れてはいけない。
「セックスは男女ともに気持ち良い行為である」というのが一般的な認識だと思う。異論は認めるが、今回はスルーして欲しい。
もちろん恋人であったり夫婦であったり、単純にセックスフレンドでもいいけど、基本的に何らかの信頼関係や結びつきも重要なのだが、そこもスルーして欲しい。
男女どちらの側からでも快楽を求める為に行われることがある、そういった認識でもいい。
快楽は子孫を残すためのシステム補助であり、エロいことをすると脳内物質により快楽を得るというのは生物として正常な働きなのだ。
ならばアクセルを踏み込む男とブレーキを踏む女になんの違いがあるのかは、前回書いた通り。妊娠から出産までのリスクが特に大きい。
では、その妊娠というリスクを無くす方法があるとどうなるか? 今回はそんな話。
避妊に関する話ですが、分かりやすい避妊手段をいくつか挙げると、「膣外射精」「コンドーム」「ピル」「パイプカット」が代表的でしょう。他にもあるんですけどね、オギノ式とか避妊リングとか。今回は説明しませんが、気になる人は自分で調べてみましょう。
膣外射精はセックスの最後に膣内ではなく膣外に射精する事。妊娠リスクは完全に回避できないけど、何も無くてもできる行為です。推定妊娠率・20%
コンドームは陰茎をゴムで包み、射精したときに出る精液を受け止めるやり方。手間はかかるし得られる快楽が減少しますけど、病気対策をはじめ非常に優秀な避妊手段ですので、私はこれがおすすめです。ただし、コンドームはちゃんと着用しないと意味が無いです。推定妊娠率・3%(着用失敗時は14%)
ピルは女性が性行為の前に飲んでおくことで避妊するものですけど……失敗率が低い事を考慮しても女性の体への負担が大きいのであまりお勧めしないです。長期服用が必要だったりするので経済的負担も大きいです。コンドームの使用回数と比較してどっちが安いのかという計算はしていませんが。最近(?)出た低量ピル(摂取量・副作用共に低いピル)については私も詳しくないので、これまた各自の調査で判断してください。推定妊娠率・0.3%
パイプカットは、男性の精子が通る道をカットして避妊する方法です。精液が出なくなるのではなく、精液に精子が混じらなくする方法です。問題は、一回やったら二度と戻らない事。実際には復元手術が可能なのですが、復元手術をしても元に戻らないことが多いとか。妊娠リスクの面からはローリスクハイリターンですがね。推定妊娠率・0.05%
これらの妊娠リスクは「膣外射精」>「コンドーム」>「ピル」≧「パイプカット」ぐらいのイメージです。
で、これを技術的難易度で並べ替えると「膣外射精」>>「パイプカット」>「コンドーム」>「ピル」となります。作者イメージですけど。
パイプカット、優秀ですよね。
男性が二度と女性を孕ませられなくなるとはいえ、とても効果的です。
そして技術的に未熟な世界でも不可能ではない。手術失敗のリスクはありますけど、中世レベルの文明圏でも出来ないとは言わないでいい。ただし宗教的には絶対にアウトなんだけど。
なんでこんな話をしたのかというと、男娼や娼婦の存在があるから。
昔は、それこそ100年ほど前までは、世界的に売春宿があったわけです。今も探せばあるでしょうけど、それは横に置いて。
で、「妊娠しない」性行為は売春宿にとっても都合がいい。
なら、貞操観念逆転世界では男娼の需要があるとして、避妊が求められる男娼に都合のいい手段(の需要)があっても不思議ではない。
パイプカット、あっても不思議じゃないです。
逆に妊娠リスクを劇的に下げる手段があるのが男側への手術であれば、男性が性の食い物にされる世界があってもいいのではないでしょうか?
そこから貞操観念逆転世界へと繋がるのです。
結論:パイプカットが古代から行われる世界であれば成立する、かも。