最終章 後編
ハナへ
この手紙を 読む時 きっとパパは この世に いないでしょう......パパの 細やかな 暮らしは 幸せでした。マナと出会えて ハナが 生まれてくれて
本当に 幸せで......涙が止まらなかった......
ハナ 僕をパパに してくれて ありがとう...
ハナ......パパは ハナが大好きだよ.....
ハナの 天使のような 笑顔を見るたび 癒され
頑張れたよ!いつか ハナが 心から 大切に 思える人と 出会えたら パパの指輪を その人に プレゼントして ください......ママの指輪は ハナが
大切に持っていてね!ずっと パパとママは ハナの事 見守っているから......転生輪廻 何度でも
パパとママは 出会って またハナに 会いに行きます その時は パパとママの 子で生まれて来てね!
愛しいハナへ パパより
二枚目の 手紙を読む......
タナトスへ
タナトス......君は 本当に 優しい人だね...
僕たちのために 幸せな時をくれた......
ありがとう......タナトスのお陰で マナはハナを見る事が できたよ......そして、僕も......
タナトス 頼みがある......僕が 死んだら
ハナは 一人ぼっちに......どうか ハナを 守ってほしい......僕に できなかった事を してあげてほしい......タナトスには 迷惑ばかり かけてどうしようもない......けど......ハナを 頼む
ハデスより
手紙を読み 終えると......ハナが
「ねぇ どうして 泣いてるの?お腹が痛いの?」
タナトスは ハナを 優しく抱きしめて
「......痛くないです......」
「じゃ なんで泣いてるの?」
「......友を 懐かしんでた だけですよ.....」
(ハデス あなたが 死んでから ハナ様は......泣いてばかりの 毎日でした......呪文で記憶を消せば どんなに 楽かと 日々 思っていました。
でも、ハナ様は とても 心の強い お方で.....きっと マナ様に 似たのでしょう......ハナ様の
天使のような 笑顔を見ると 僕も癒されます
あなたたちが できなかった事など 何もなかったような気がします......ハナ様を 見てると あなたたちが 見えます......もう あれから 10年が立ち......ハナ様も 少しづつ 大人に なられてきました。あの頃は 渡す事が できなかった......この手紙と指輪を ハナ様に お渡ししますね......)
「ハナ様......これを どうぞ......父上からです。」
一枚目の手紙と2つの指輪を ハナへ......
「......」
ハナは 何も言わず 手紙を広げ 読み始める...
読み終わると 静かに 手紙をたたみ そっと胸に
握りしめ 溢れ出る涙を 堪えることなく......時が過ぎる......そして
「これ......」
ハナは そっと タナトスの 手のひらに
「これは......!?」
(タナトス......私は あなたが 居てくれたから 乗り越える事が できたんだよ......ありがとう
本当は パパの指輪 壊れちゃったの 知ってるよ
タナトスが 一生懸命 直してたの 見ちゃったの......私にとっての 大切な人は タナトスだよ
ずっとずっと 一緒にいたい......)
タナトスの 手のひらには ハデスの指輪が.....
その指輪を 強く強く 握りしめた......
ハナの思い ハデスの思い マナの思いが タナトスの心を 熱くさせ......頬をつたう......
今は タナトスの隣で ハナが微笑む...いつもの
細やかな日常
いままで読んで頂き ありがとうございます!




