動揺と覚悟
ハデスは 自分なりの 解釈だったかも しれないが マナに 伝えたい事は 全て 伝えた......
無言で 時間が流れる......
気がつくと 辺りは 闇に包まれ 電灯の灯りが
微かに 二人を 照らしてた......
マナの目に 大粒の涙が いくつも こぼれ落ちる
ハデスは ただただ 見守る......
話そうとすれば また込み上げる 何度か繰り返す
......ぐしゃぐしゃな顔で......
「......こわい...こわいよ......お母さんが
死ぬなんて......こわくて......見れない」
怖がる マナを ハデスは 優しく 抱きしめ 背中をさする.....
残酷にも 大事な一日が 終わってしまった...
残された マナの母親の 時間は 後六日
ハデスは 一刻も早く マナを母親に 合わせて
あげたい......焦りだけが 募る......
マナは いつも通り 学校に行き 何もなかったかのように 過ごし......母親の事は あれから
一切 話せない......
ハデスは 待つしかなかった......マナを...
最後の日
マナは 学校を休んで 朝から公園に 出かける
ハデスは そんなマナの 様子を 距離をおきながら 見守る......
何をする わけでもなく ただブランコに 揺られてる マナ
明るかった 景色も だんだん 暗くなった頃
マナが ハデスを呼ぶ
「ハデス!」
ハデスは すぐさま マナのところへ
「ハデス......お母さんのところへ」
ハデスは マナの手をとり 瞬間移動!
母親の病室へ
そこには 死神 タナトスが 待っていた......
「やっと 来ましたね......お待ちしてました。
マナ様 最後の お別れをしますか?」
マナは 心を決めたのか 優しい笑顔で 答えた
「はい!」
病室の窓から 光が流れ 母親の眠る方へ 流れ込む......光は 母親を包むように 集まる
静かに 母親の体から 魂が抜ける......
白く光る魂は タナトスの元へ......
その時
タナトスが 呪文を唱える
「☆+^◯&*$・〜☆」
すると 白く光る魂から 母親の姿が 現れた!
思わず 叫ぶ
「おかあさーん!」
母親は 優しく 両手を広げ
「マナ!」
マナは 母に駆け寄り 母親は マナを 抱きしめ
二人の時間 流れた......