ノリで入籍したらええやん
リーズはまた目を覚ました。
何事かと、周りの人間がたじろぐのが見えたけども問題はヒューゴを取り戻せたかどうかという問題に掛かっている。
ヒューゴも目を覚まして、起き上がった。
「ヒューゴさん!」
リーズは思わず、生き返ったヒューゴに抱きついた。
「なんてことをしているんですか! あなたが傷つくことや、倒れることに心を痛めている人間がいないでも思っていたんですか? そんな戦いかた止めてください。あなたは、英雄でもなければ神でもない。人です。一人の……一人の人間です」
ヒューゴはしばらく何を言われているのか理解出来ていなかったが、やがてリーズを抱き返した。
「ありがとう。リーズ、あなたが私の心を救ってくれた。本当にありがとう。私は今回の戦いで何を成すべきなのか、何をするべきなのかってことをよく理解出来た気がします。ただ、あなたを守ります。あなたを傷つける何もかもから、あなたを守ります。代わりに、私のことを守っていただけませんか?」
「ええ、もちろんです……」
リーズはそのつもりでいた。
ヒューゴは誰を守るよりも放っておくと神様まで手が届くこの人の魂を地上に縛り付ける。それが役割なのだと。
「それと」
「それと?」
「私と結婚していただけませんか?」
さすがにリーズは耳を疑った。
手を離し、一度辺りを見渡す。
クラリッサ、頬を赤らめて顔を覆っている。
ドミニク、辺りを見渡している耳を疑っているのだろう。
エマ、小刻みにうなずいてるが、反射的にそうしているだけなのだろうか。
宗弥は「おお、これがノリで入籍したらええやんって囃し立てるところなのか」と独り言ちつぶやいていた。
どうやら、全員が耳を疑う発言をヒューゴはしたらしい。多分それは事実なのでしょう。
考えても答えは何一つ出なかった。在るべきことと、望むべきものを願えば社会的な地位としては確かにそうなのだろうと思った。
「はい」
と、リーズは小さくうつむいて答えた。
どうやらその答えにも全員が混乱をしている様だった。
宗弥何語か分からない歌をずっと歌い続けていたのであった。
サブタイにもあるとおり、宗弥が歌っているのは やばいTシャツ屋さんの「ハッピーウェディング前ソング」です。脳内で再生していただけると助かります。




