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寄り道怪談  作者: 昼中
14/40

交通事故未遂

 仕事の帰り、私は車で夜の道を走ってた。

 横断歩道の手前で信号が赤になり、停車する。

 私の右隣にある右折レーンに軽自動車が入ってきて停まった。

 しばらく待っていると横断歩道を真っ黒な人影がゆっくり渡り始める。

 暗くて顔は全く見えないが、なんとなく帽子を被って、かばんを背負っているのがシルエットでわかった。

 しかし歩行者信号はとっくに赤になっている。

 ずいぶんと堂々とした信号無視である。

 危ないなぁと思った瞬間、自動車用の信号が青になった。

 しかし、この信号無視歩行者が横断歩道を渡り切るまで発進するわけにもいかない。

 ところが右折レーンの車は何の躊躇もなくアクセルを踏んだ。

 真っ黒な人影を正面から轢いて右折する。

 車の通った後、人影はどこにも見当たらなかった。


 後日、私は同じ時間に同じ道を通った。

 青信号の横断歩道を学生が渡っている。

 その学生の顔がはっきりと認識できた瞬間に気づいた。

 夜とはいえ、街頭に照らされた道で昨日のように人間が真っ黒な影に見えることはないのだと。

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