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クソラノベの世界に転生した俺は原作を破壊する事にした  作者: 雪本 弥生
第5章 ダンジョン演習と逃げられない運命
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第35話 この世界の邪魔者

本日の更新も始まります!

一昨日更新分で、間違えて同じ話を投稿してしまう大失態を犯してしまっていたようで、大変申し訳ありません。

今後も小さい事でもいいので、何かあれば教えていただけたら助かります(>_<)


「……ありえない、です。私が描きなおす前の地図を渡してたなんて、しかもシエル君の班だけなんて…」

「しかし実際に今年の地図が、処分しようとしていた地図をまとめた中に紛れていて、暇をしていたわしが送り届ける役を買って出たという訳じゃ。昨日は仕事続きじゃったらしいから、その時…」

「ふざけないでください!!そんな事で、こんな事、許されるわけ…ないじゃないですか!」



ルーベルトと相対するリゼ先生は、拳を握りながら顔を俯かせる。


(自分がそんなミス…絶対する訳ない、絶対…)


ルーベルトはそんな様子を見て、地図を閉じる。


「お前が人一倍責任感の強い奴だって事はわしがよく知っておる。しかしわしらが一番知っているはずじゃ。ありえないなんて事は、ありえない。それこそが魔法の本質であり、魔法使いの生き方じゃ」

「………でも……」

「絶対にちゃんと渡した、ちゃんと用意したと言い切れるのか?わしの目を見て答えろ」


リゼ先生は顔を歪めながらルーベルトの目を見つめる。

思い出されるのは今朝、地図が完成しかけていた時の会話だ。


『リゼ先生、この地図描きなおす前のやつですよね?片づけておきますよ』

『あ、あぁ、ありがとうございます、学年主任。そこら辺の書類に埋まってると思うので』

『了解。徹夜ご苦労さん』


あの時だ、あの時しかない。

徹夜で地図の描きなおしをして、机の上の書類がバラバラになっていたから……。


その後きちんとチェックはしたのか?

渡すとき、きちんと確認をしたのか?


「………すいません。全部、私の責任です。……でも、私、どうすれば……」

「決まっておる。行くぞ、中に」

「え?」

「中で何が起こっているのか、分からない。もしかしたら何も起きていなくて、ピンピンしているかもしれない。むしろそちらの可能性の方が高いまである。……じゃがな、わしの勘が言っておる。あいつに何かが起きていると」

「……もし落ちてたら、間に合いますか?」

「分からん。だからわしらが迎えに行くんじゃよ」


ルーベルトとリゼ先生はダンジョンの入り口を睨む。

砂時計の砂は、既に全て落ちきっていた。






「シエル君達が隠し穴に落ちる、そんな可能性を考えた時、それが実現する可能性は本来限りなくゼロに近い」


アレクを先頭に歩くこの集団は、シエル班の順路を辿りながらダンジョンを進んでいた。



「まずもってシエル班の地図が間違っているのか、ジャック班の方が間違っているのか。本来リゼ先生が間違える事すら考えられない事なんだけど、それは置いておいても2分の1だ。これに関しては運でしかない。そして大事なのは第二に、シエル君の浮遊魔法。これがあれば不意にシエル君が穴にハマったとしても即座に飛んで隠し穴は回避できるはずなんだ」


「……なら、そこまで危ない状況にはなってないんじゃないか?奴には浮遊魔法が…」


「ヘンリ君、でもその可能性はここまでの軌跡を辿ると、まるで期待できる要素足りえないんだ」



アレクの後ろに控えるのはヘンリだ。

そしてその後ろにはジャック班の面々がぞろぞろと付いてきている。


「…どういうことだ?」

「まずフレアさんとイレーナさんとの戦いで消耗しきっていたこと。きっとシエル君とリアラさんの戦力を考えると、シエル君は殆ど全力を出し切ったはずなんだ」

「……それにあいつは浮遊魔法を縦の移動に使う事を、苦手にしてたわ」


この集団の最後尾にはシャルロッテさんが陣取り、アレクの言葉に付け加える。


「うん、そしてもう一つ、シエル君がリアラさんと一緒に行動しているのもでかい。もし、シエル君ではなくリアラさんが最初に穴に落ちたとしたら……シエル君は迷わずに追いかけるようにその穴に入って助けに行こうとするんじゃないかな。それこそ一番下まで」

「……確かに、そういう奴ね」



「つまり何か?もしシエル班の地図が間違えていたら、もし本当に隠し穴に落ちたなら、もし先にリアラさんが隠し穴に落ちていたら、もしシエルに浮遊魔法を使って登ってくる魔力が残っていなかったら、もしくは登ってこられない程深い所に落ちていたら……こんな可能性の低い針の穴を連続で通していくみたいな、そんな事が奴に起きてるっていうのか?」


「そうだよ、そしてこれは……」



アレクが皆に向かって、明かりを前に出して前を見るように促す。


「う、そ……」


そこには隠し穴と思われる穴が、シエルの背負っていたはずのリュックサックと共に、あった。

その瞬間アレクは覚悟を決める。

友を救うために、少年は今、主人公としての資質を覚醒させようとしていた。






「……あ、う。ここって一体…」


「……よかった、リアラさんが起きてくれて。でもよく咄嗟に風魔法で落下の衝撃を対処できたね」


リアラが目を擦りながら目を覚ますと、どうやらリアラはシエルの背中に縛り付けられているようだった。

何が…とそこまで考えてようやく思い出す。


「そうだ、隠し穴に…!」

「その話はあとだ。とりあえず今はここからどうやって脱出するか。……初めてその姿を拝見する事は出来たわけだけど……こういうのじゃないんだよ」

「え……っ!!」


リアラが驚いて周りを見渡してみると、そこには360度ゴブリンの大群が自分達を囲んでいた。




「……どうやら世界は俺の事が相当邪魔らしいな」


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