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クソラノベの世界に転生した俺は原作を破壊する事にした  作者: 雪本 弥生
第5章 ダンジョン演習と逃げられない運命
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第34話 終わりの始まり


シエル達のダンジョン演習開始から30分が経過した頃、地上ではリゼ先生がダンジョンの入り口で腰を下ろして時間を潰していた。


「……もうそろそろ、ダンジョン1層の奥地に辿り着いた頃かしら」

「リゼ先生!!」


生徒の一人から呼びかけられて、後ろに振り向く。

ダンジョン演習を終えた生徒には馬車の中で各自時間を潰しておくよう言いつけていたはずだ。


「早馬が来たみたいで……」

「あぁ、ありがと…」


どうやら早馬の到着を知らせる役割を買って出てくれたようだった。

しかし早馬とは、なにか嫌な予感がする。

リゼ先生が到着した早馬の元へ向かうと、そこには予想外の人物がいた。


「あなたは……ルーベルト先生、なんでここに?」

「いや、野暮用じゃよ。もしかしたら必要のないものかもしれんがな」


そこには白髪で小柄な老人、ルーベルトがいた。

かつて自分が生徒だったころに教鞭をとっておられた方だが、今は一介の寮長として現役は引退したはずだ。

とは言いながらも時々生徒の教育に関して教えを乞う事もあったが、


「なにか、あったんですか?」

「いや……この前も話したじゃろ、あの呪いの部屋に入居した男に関してじゃ」

「あぁ、シエル君ですか。それに呪いの部屋なんて、ただの偶然だって言ったでしょ?」

「そこに関しては今は問題じゃないんじゃ。これを見てくれ」


そう言ってルーベルトは懐から一枚の紙を取り出して、広げて見せる。

それは一枚の地図で…


「……こ、これは一体、どういうことですか!?」

「…やはりそうか。どうやらわしがここに来た意味はあったようじゃな」







地上でリゼ先生とルーベルトが再会するのと同時刻、ダンジョンの中間地点でヘンリ達を待っていたイレーナもその違和感に気付いていた。


「地図がおかしいってどういう事?」

「あんまりよく正規で渡されたシエル班の地図は確認してなかったんだけどさ、ここ」


イレーナはシエル班の地図の一部分を指さして、ジャック達もそれを追うように地図を見る。


「隠し穴の地帯が違う。まったくの逆になってる!」

「そう、先生から渡された私達の地図とシエル班の地図で隠し穴地帯の場所が違って描かれているの。どっちが正解かは分からないけど…」


「……相当危ないんじゃないか?あいつら」


よくよく地図を見比べてみると、二つの地図で隠し穴地帯として立ち入り禁止にされている分岐が逆に描かれていた。

それは位置で言えば、ここ中間地点から1層のゴールのおよそ中間だ。


「……これ、どうする?」

「…………私は……」






「あ、ジャック君、とフレアさんイレーナさんだね」

「あなた達…」

「どうやらあいつらは勝ったようね」

「おお流石だな!!」


アレクに続いてシャルロッテ、ヘンリが続々と分岐の中から姿を現し、固まって話し合いをしていたイレーナ達を見つける。


するとアレクも異変に気付いたのか、首を傾げる。



「君達…もしかして、何かあった?」



運命の歯車は、その時、既に動いていた。







「……うーん、全然魔物に会えないんだけど」

「ほんとですね。中間地点までなら2分に1回は出てたんですけどね。歩くペースが遅いから?」

「道、間違えたのかな?」



俺は地図を広げて改めて順路を確認する。

いや、やっぱり合ってる。

もしかして長くダンジョンにいられると厄介事を起こすから、あえて魔物の少ない道を順路に設定したとか?


……流石にそんなわけないか。

というかそれは俺に対する信頼がなさ過ぎて泣けてくるから、ないと信じたい。


「んー、魔力少なくなってる中、蝶出してくれてありがとね」

「いえいえ、ちょっとずつ回復はしてるので」

「確かに、ダンジョンの中は魔力が回復しやすいって設定だったよね」

「設定?」

「あー、今のなし」

「そ、それすごい気になるやつです…」


とはいえ地図を疑い出したらどうしようもなくなる。

あのリゼ先生に限って、間違えるなんて事も無いだろう。


俺は地図を閉じて、改めて一歩を踏み出すが、その時、妙な違和感を足に感じた。



「…ん?」



俺は立ち止まって、つま先を下にして地面を叩いてみる。

やっぱり、何か、分からないけど今までと違う、気がする。



「ちょっと、止まって、リアラさん、ここ…」



手で制してリアラさんを止めようと、振り返った時、そこにあるはずのリアラさんの姿はなかった。




「…は?」




運命の歯車はその時、音を立てて動き始めた。


続きは明日更新!

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