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クソラノベの世界に転生した俺は原作を破壊する事にした  作者: 雪本 弥生
第5章 ダンジョン演習と逃げられない運命
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第27話 作戦


ダンジョン演習の前日、女子寮の一室にて。


「じゃーん、これ見て!」

「フレアちゃんそれって……」

「そう、去年の先輩から記憶を頼りに描いてもらったダンジョン演習の地図。やっぱりこういうのはコネと繋がり利用しないとね」

「なるほど、それがあったらあいつらに対しても色々対策できそうだね!それで具体的にはどうする?」

「そこだよね…この地図をどうやって利用するか」



フレアは考える仕草を見せる。

するとイレーナは何かを閃いたように手を叩く。


「そうだ、偽の地図と取り換えるのはどう?わざと行き止まりとか遠回りの多い順路を書いておけば……」

「確かにできなくはない、か。でも上手くいくかな。当日の私達の順路も分からないし」

「……それに関して言えば結構色んなパターンを用意しておけば大丈夫じゃないかな。……そうだね、ここ。ダンジョンの中間地点。大体の分岐はここに繋がってる。ここの分岐はたったの二つ、片方は完全な行き止まりになってる。ここまで奴らを誘導して、行き止まりの方を選ばせたのを確認してから、あとはとにかく急いで行けば、奴らより先にゴールにつくはず」

「……地図通りに進んだら行き止まり、これは奴らも疑心暗鬼になって動けなくなる可能性も高いね。地図の事を先生にチクられても、証拠を残さなきゃ学園側のミスって事に何とかゴリ押せるか」


「そう。そして大事なのはタイミング。奴らより先にここに着いちゃったら足跡で正解の方がバレちゃう、というか地図自体を疑い出すんじゃないかな。奴らが間違いの方に入ったっていう足跡を見てからじゃないと」

「でも私達の前の班とかが通ってたら…そうか、ダンジョンは生きてるのか。10分程度で足跡は消えるはず」


「一番まずいのは私達の班のすぐ後ろにあいつらの班が迫ってた時、そして奴らの足跡が消えちゃう10分の後に私達が到着しちゃった時だからね。タイミングを合わせるのは大変だけど……何とかなる!大丈夫、上手くいくよ!だって私達だよ」

「ふっ……確かに!」






ダンジョンの中、フレアとイレーナは班の先頭で、体を寄せる。


「…ペースはどう?」

「…多分このくらいで大丈夫だと思う。確かにシャルロッテさんとヘンリ君は脅威だけど、最初からスピードぶっ飛ばすような大胆な事はあの男には、というか普通できない」

「…もし不測の事態になったら?」

「…………その時は実力行使しかないかな。一応それでも勝てる可能性は十分にあると思ってるよ。結局作戦なんてあてにならないから、いつでも備えておいて」

「…了解」


イレーナは振り返って、ジャック達を見る。

ジャック達はジャック達なりに、ダンジョンの隅々を観察していて、十分に先生側からの仕掛けも見つける事ができていた。


「君達、ちょっとこっちに寄って一旦静かにしてて」

「何かあるのか?」

「いや、もうすぐダンジョンの中間地点だから」


ここまでは全部うまくいっている。

先生からもらった地図をバレないうちにすり替え、奴らに渡すことができた。

奴らの順路と自分たちの順路を見て、用意していたいくつもの地図からどの地図にすり替えるか、一瞬で決める事もできた。

あとはここに、奴らが来ているのかどうか。


フレアは手を広げてイレーナ達を制する。

ようやく中間地点まで着いたようだ。


フレアはゆっくりとその中へ入っていき、イレーナがその後に続く。

足跡は……薄っすらだが確かにあった。

その足跡は間違いの方の分岐の中へ続いている。


「イレーナ、これ!」

「うん、成功したんだよ、私達の作戦があいつらに…」


「悪いが、作戦は失敗だな」


声の主の方に体を振り向ける二人であったが、その姿を見て絶句する。

そいつらは間違いの分岐の中から出てくる。



「ほ、本当に、地図すり替えられてたなんて…」

「正直信じたくはなかったが、先生は俺達の班がぶつからないように設定したって言ってた。ここに奴らがいるっていうのが何よりの証拠だ」


そこには、堂々と腕を組みながら、睨みつけるシエルと、そのそばで目を丸くするリアラがいた。



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