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クソラノベの世界に転生した俺は原作を破壊する事にした  作者: 雪本 弥生
第4章 主人公パーティーの結成は波乱の予感と共に
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第19話 蝶の舞

本日も更新スタートです!

モチベの為にも、ブクマ、応援よろしくお願いします!


「それに僕の魔法なんて、言っちゃなんだけど何も特筆するのがないというか」

「つまり、器用貧乏って事か」

「うん、オールマイティって事だね。あんまり面白くないと思うから最後でいいよ、僕は」


カッコよく言い直したアレクだが、実際今のアレクには器用貧乏という評価が一番しっくりくるだろう。

原作のアレクを見ても、能力的にはどの魔法も普通程度には扱え、普通程度の魔力量、しかしそんな中でも突出していたのは状況判断能力だ。


何度もダンジョンの奥へ奥へ進むヘンリ君を、アレクが裏から支えてきたという描写があり、のちのヘンリ君がアレクのいなくなったパーティーでその代わりを見つけられなかったと語っている。

だがそれも今の、実戦経験皆無なアレクにとっては眠れる才能といったところだ。


「なら、次、リアラさんいこうか」

「…っえ、あ、はい!わわ、わ、わ、分かりました!」

「そんな緊張しないで。ヘンリ君ああ見えて紳士だから、乙女には手加減してくれるよ」

「…さっき、シャルロッテさんとバチバチにやってませんでした?」

「あぁ、シャルロッテさんは乙女じゃなくて、魔力ゴリら…ぁあああああ!?」


俺は目の前から光速で飛んできた火の玉を避けきれずに、その場から吹き飛ばされる。

すぐそばでそんな光景を見ていたリアラさんにとっては、トラウマものの光景だっただろう、俺は吹き飛んだ先でぴくぴくと死に体となっている。


「あら、何か言った?」

「……いや、相変わらずシャルロッテさんは女の子として可愛いな、って話してただけです」

「……この班怖い……」


震えながらも、リアラさんは立ち上がり、台の上に向かう。

アレクは俺の方へやって来て、俺の体を起こすと、隣に座る。

ヘンリ君は木刀を地面につきながら、再び息を整える。


「いや、その、私!そんなに戦闘タイプの魔法じゃない、というか……だからそんなに構えなくていいですよ」

「そうか?ヒールとかそういう系統とか?」

「それとも、違うというか………」


困ったように考え込むリアラさんだが、何かを思いついたのか、懐から何か棒のようなものを取り出す。


「ステッキだね」

「……あぁ、あれが。……でもなんか、思ってたよりキャピキャピしてるな」

「……だ、ね。そこはリアラさんの趣味なんじゃないかな」


アレクが答えるが、リアラさんの持つステッキはおよそ30センチ程度のもので、その装飾はピンク色を基調とした、キラキラの多い、パッと見で子供用といったようなものだ。


リアラさんはステッキに何かを念じると、リアラさんの周りにぽつぽつと小さい何かが現れてくる。

あれは、ただの火の玉、ファイアーか?

リアラさんがステッキをクルクルとすると、その火の玉たちは集まり一体となったかと思うと、その火の玉が蝶を思わせる姿となり、まるで本物の蝶のようにぱたぱたとリアラさんの周りを飛ぶ。


「「「おお!」」」


リアラさんはさらに念じると、どんどん蝶の数は増えていき、その数は10を超えた所でストップした。

しかし、本物よりも美しいと思わされる蝶達がリアラさんの周りをふわふわと優雅に踊るその景色に、その場にいた俺達全員は息をのんでいた。


「はあ、はあ、ど、どうですか!私のこ、渾身の魔法なんですけど…」

「普通にすごいぞ!こんなに魔法を繊細にコントロールできる人見た事ない。……でも、それでどうやって戦うんだ?」

「…………」


黙ってしまったリアラさんが助けを求めるようにこちらへ顔を向けてくるが、俺も知らんがな。

涙目のリアラさんが再びヘンリ君の方へ向き直ると、流石に悔しかったのか、蝶達をヘンリ君の元へ差し向ける。



「こ、こうすれば攻撃にだって……」

「お、確かに厄介そ……」


その瞬間リアラさんは頭をくらくらと揺らしてその場に突っ伏せる。



「……魔力切れだね」

「「「………」」」


さて、この気まずい雰囲気どうするよ。


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