68話 東中央大陸料理
「出来たー!おお!壮観だねえ!正直作り過ぎたけど、やっぱ東中央大陸料理はこうでなくっちゃね!美味そー!それじゃあ、かんぱーい!ゴクゴク…!ぷはあー!くうう…きくー!」
キンキンに冷えたビールやべー!美味すぎでしょ!やっぱビールはキンキンじゃないとね!
西大陸の方に行くと常温ヌルヌルで出てくるからマジ殺意沸くんだよね。
はじめて店で出てきた時はケンカ売られてるのかと思ったよ。
さーて、まずどれからいきますかお姉ちゃん。
やっぱ餃子かあ。いやこの餃子はヤバいぜお姉ちゃん…。
おばあちゃんと一緒に作り上げた、ビールに合う究極の餃子だよ。
お姉ちゃんぶっ飛んじゃうかもしれないね…。
「ホフホフ…!う、うま!はやくビールを…!ングング!かーー!…こ、これはダメなヤツだ!アタシがぶっ飛ぶところだったぜ…。もう犯罪だよおばあちゃんこの美味さは…。お姉ちゃんは?…だめだ。完全に飛んでるよこの女…。」
ビール好きには耐えられなかったみたいだね。
あの真面目な女が見る影もないよ。
かわいそうに…。
しっかしこの餃子ホントうめー!薄皮一口サイズなのに噛むと小籠包なみに極上スープが襲ってきやがる!これをビールで流すと…ぐびー。たまらん!
具も幻のヤツらで編成されたパーフェクトな布陣!味も食感もパーフェクト!ごくー。うーん!パーフェクト!
皮は凄く薄いのになぜかモチモチ、プリプリ。どうなってんだコイツは…!ごくごくごく!ぷはあー!うめー!
あー、このビール3号ちゃんうまー!合うー!まさか3号ちゃんがここまでのポテンシャルを秘めていたとは…!
10種類つくった中では一番さっぱりしていて特徴なくて、みんなからの投票じゃあ1票も入らなかったのにね。
でも餃子にはこの子が一番!もういくらでも飲めちゃう!
え、餃子だけじゃなくて東中央大陸料理全般に合う子なの?おばあちゃんはここまで考えてつくっていたのか…。
ひえー。パねえー。
「この青菜炒めうめー!ごくー。麻婆豆腐あかん…。ほっぺ落ちちゃう…。ぐびー。エビっぽい虫で作ったエビチリ美味しい!もうエビ超えてるでしょこの虫野郎が!ごぎゅごぎゅ!」
ぷはあー。あー美味しい!どれもこれも最高!そしてビール3号ちゃん最強!
ん?ああ、そうだね。ほかのお酒も飲もうか。じゃあ次は妹ちゃんの好きなシードルだ!どのシードルが合うかねえおばあちゃん?
2時間後
「いただきました!あー美味しかったー!しあわせー!うーん、どのお酒も美味しかったけど、やっぱり東中央大陸料理にはビール3号ちゃんだね。まったくこの子にはみんな脱帽だよ。」
どうお姉ちゃん?満足したかね?ううん?
ふふ…大満足みたいだね。ツッコミもなかったよ。
つーか蕩けすぎじゃないこの人?大丈夫かよ?
「さーて、明日の為にもう寝ますか。だいぶ慣れたとはいえ明日も大変だからねえ。地獄は地獄。油断できん!明日は怪我なくいくぜ!そんじゃあみんなグッナイー!」




