60話 ステゴロ
さて、どうやって倒しますか。
コイツら水攻撃魔法レベル70以上じゃないと一発じゃ倒せないからなあ。
そこが面倒なんだよなー。
大弱点以外は絶対に体力が1割残るあのクソ能力。
ホント嫌な能力だよ!
まあでも大剣なら楽勝だね。
一撃で9割減らせるから追撃で一発蹴飛ばせば終わりよ。
刀ちゃんもこのくらいの数ならまだ活躍できるね。
ふーむ、どうするかなあ。
「よし!ステゴロでいこう!ここが素手で戦える最後の機会でしょ。次はさすがにキツそうだしね。いいよね、みんな!…だから偽物じゃねえよ!しつこいぞアンタら!」
人が真面目にやってるとコレだよ。
まったくもー!
さあいくぜえ!手加減なし!超高速でぶっ倒すぞ!ガオーン!
「ひさびさの飛び蹴りで開幕じゃあ!オラ!さらに追撃の2連撃!おし!やったぜ!まず1匹…うおお!味方ごと攻撃してきやがった!コイツら…!」
魔石化する前に攻撃してきやがった!
仲間意識とかないのかねえこの人たち。
まあでも究極ゾーンさんの力で世界が止まって見えるアタシにはまだまだ余裕だぜ!
攻撃の隙間を縫って神速で回りこむのだ!
シュピン!っとな。
「オラ!後ろだぜ!かかと落とし!からのまたまた2連撃!おし2匹目!げ!またかよ…。」
うーん、今は余裕あるけどこりゃ確かに7匹同時くらいから被弾するかもなあ。
はあ…。攻撃受けるのヤダなあー。
痛そー。
マジ下がるー。
「ひょい、ひょいっと。さーて、あと2匹どう片づけるかあ。え、何お姉ちゃん?ええ!?2匹同時に倒せ!?ムチャ言うなあこの人…。」
マジかよ…。
はあ…ホント鬼だぜお姉ちゃんは…。
でもなんで同時に倒すのよ?
ああ、7匹目以降の為ですか…。
まあ確かにねえ。
一気に数減らせたらだいぶ楽だもんなあ。
うーん、でもどうやって同時に倒すかなあ。
アイツら距離開いてるし。
うーむ…。
え?あーなるほど。
同じ場所にぶっ飛ばしてから、まとめてトドメを刺せばいいのか。
いいじゃん!それ採用!
「おっしゃあ、いくぜ!超高速後ろから飛び蹴り!さらにもう一丁飛び蹴り!さあいくぞ!オラ!オラ!オラ!オラ!とどめじゃー!オラー!」
おし!2匹とも魔石化!倒した!
「よっしゃあ!圧勝!アタシ最強!あーはっはっは!っと言いたいとこけど、これ問題あるなあ…。この先使うのは難しいね。」
まずやっぱアイツら化け物だわ。
吹っ飛ばされてすぐ態勢整えて反撃の準備してたし。こりゃあ素手だと同時は2匹が限界だね。
あとは同時だとトドメ中の隙がさすがに大きいわ。
これじゃあ蜂どもにリンチされちゃうよ。
アイツら反撃しそうだったから慎重に倒さないといけないし。
まったく、最強になったアタシをこんなに悩ませるなんて…。
やっぱ恐ろしい蜂だよ。
「まあ大剣ならなんとかなりそうだけど。大剣なら確定2発で倒せるしね。でも7匹からはやっぱ難しいだろうなあ。どうしょうか、お姉ちゃん?」
慣れるまで反復練習だってさ。
ほんとスパルタだよ、お姉ちゃんは!
今度は最初から同時に倒すのね。
それで周りの敵の動きの確認して、残りも同時に倒すのか。
まー、しゃーない。
慣れるしかないもんね。
で、次の数は?
5匹ね…。
まだ大剣出すまでもないし、刀ちゃんでいくか。
いくぜ、刀ちゃん!




