53話 根性
「モーニン!昨日は最高の飲み会だったね!さあ朝ごはん作りますか!」
ワインパーティー最高だったわー。
アタシはスパークリング1号ちゃんが一番好みだったよ。お、妹ちゃんも?気が合うねー!
姐さんは白3号ちゃんかあ。姐御は赤1号ちゃんね。
お母さんは赤5号ちゃん。お姉ちゃんは赤3号ちゃん。おばあちゃんは白1号ちゃんね。
ふーん、みんな結構バラバラだね。
うん、そうだねおばあちゃん。ハッキリ違ういいワインつくれてよかったよ。みんな美味しかったしね。
肝臓さんはどうだった?美味しかったでしょ。
…。
やっぱ喋んねえよ!なんなのこの人!陰キャめ!
「コミ障にもほどがあるでしょ!まったく!さて朝ごはんはシンプルにご飯、野菜たっぷりのみそ汁、納豆、漬物でいくよ。文句は受け付けない。アタシはシンプルな食事が好きなのだ。」
できれば焼き鮭もほしいけどね。次の階層は川とかにしてくれないなかなあ。川魚がいそうな気がする。
でもそうすると敵はワニが出てきそうだなあ。こええー。
朝ごはん終了ー。
いただきました!
おばあちゃん発案のこの納豆ヤベー。これは究極で至高と断言していいよ。これ以上の納豆はないね。さすがおばあちゃん。完敗だよ。
「納豆グランプリ。まさか2回目で決着がつくとは…。だかみそ汁グランプリの決着はまだついてない!極東人としてここは負けられない!」
実はおばあちゃんとちょいちょい勝負しているのだ。
まあ勝てないけどね。いいんだ。挑戦する事が大事なんだ。
「さて、そんじゃあ剣の修行を始めますか!まずは大剣からね。ふむふむ、今日の50匹は全力でいいのね。楽勝の予感しかしない!やってやるぜ!」
おら!いくぞ蜂ども!だーはっはっは!
ドア開けて、桃置いてっと。
来た!いつもながら警戒心がない!アホだなあ。
コイツら隠密さんと探知さん系そこそこのレベル持ってるのに使いこなしてないよね。もったいない連中だよ。
「よし、始めるか!おら!やるぞ!尻蹴飛ばしー、ベシ!わーはっはっは!いっちょ前に戦闘態勢とりやがった!無駄なんだよ!さっさとかかってこいや!なぶり殺しにしてやるぜ!」
アタシは雑魚に厳しいのだ。慈悲はない。
ふむ、針を飛ばしてくるな。勘さんとゾーンさんのおかげで緊張感がまったくないよ。
後ろに回り込んでもつまんないから、針飛ばしたら正面から攻撃しよう。
「シュン、ピュンっとね!ビックリしてんじゃねえ!いくぞオラ!ズバシャー!あれ?真っ二つにならなかった?吹っ飛んじゃったよ。なぜ?」
あ、あれ?おかしいなあ。どうなってんの?
吹っ飛んだヤツが起き上がったね。もう瀕死じゃん!グロ!
うーむ。体力はあと1割くらいか。
とりあえずもう一撃!ズバアーン!
おお!今度は真っ二つになった!やったぜ!
でもなあ…。
「うーん。この大剣と能力さんたちならなんとなく一撃で倒せそうな気がしてたんだけど。究極勘さんを持っているアタシの勘が外れたかなあ。え、これって魔銀級の能力なの?マジかよ。肝臓さーん。」
ふむ、魔銀魔石柱ねえ。体力が5割以上あるときに1割以下にならないらしい。ただし大弱点は除くと。
それでか。真っ二つにしたはずなのに、なんか芯みたいのがあって切れなかったんだよね。
嫌な能力だな!絶対に2発は必要ってことかよ!気持ちよくねー。
まあ楽勝なことに変わりないかあ。しゃーない切り替えいこう。
さあトレーニング続けるよ!




