60/60
vs白牛鬼
鬼斬りと言っても真絢さんは陰陽術者。
相性の問題だ。故に結花媛命と対峙し、わたしが結花媛命の眷属であるゴウエツに似た白牛鬼と対峙する。
さっそく、神として奉り上げられた霊と、奉り上げた者の末裔である陰陽術師の霊力がぶつかり合う。
頭を下げた白牛鬼が地面を蹴立てる。その度に石畳みが削れ破片が散る。
来る――
石畳みを砕きながら猛る白牛鬼が迫る。
千羽天剣流―― 星環 天焼嵐
余裕を持って飛び躱し、空中身体捻り回転させての剣戟。
「体毛に阻まれる……」
金属を引っ掻く耳障りな音。削り斬っても、斬り口から伸びてくる。




