【実例】支配されるって怖いですか?
皆様こんにちは、ごきげんよう。
もしくは初めまして。くろつです。
今日のお題は「支配ってなんか怖そうなんだけど、実際のところどうなんですか?」です。
あのね、支配されるのは怖くないですよ。
いきなりこう言ってしまうのは簡単なんですが、さすがにそれだと納得できないし、エッセイとしても成り立たないですよね。
なので例をあげます。
たとえばです。私のキャラで、サブミッシブ側として書いているのはこの二人。
「エデイラは強化メイドだった」のエデイラと、
「人魚姫はビッチな姉たちのあれやこれやでバッドエンドを回避する」の末姫。
販促活動というよりは、赤の他人を名指しで「サブミッシブ」とか言うのもなんなので自分のキャラをあげてみたんですが。かんにんどっせ。
この二人、どちらにも共通していること。
それは、支配を受けている期間は幸せで満ち足りて安心してるんですね。そして健やかでもあります。
「拒否権はない」とか、「誓約書を書かせる」とかこの業界ではよく聞きます。
ここだけ聞くと怖いですよね。
私もこんなこと言う人に近づきたくありません。
そもそも、「愛しているならこれこれしろ」っていうの、私はきらいなんです。
それってただの脅しじゃないですか。
愛していることと、その人の言うことをなんでも聞くことはまったく別の話です。
ぶっちゃけ、支配されるのが怖いか怖くないかは人によると思います。
受け手側の素質がどうってことじゃないですよ。主人側の人となりによる、というおはなしです。
相手がどんな人間性を持っていて、服従する側にどんな関係性を求めようとする人なのか。
お互い違う人間なんですから、相容れない部分があるのはある意味当然ですよ。「次これやりたい」「え、私そんなことできない」ってことだってあるでしょう。
そうした事態が起きた時に、あなたのご主人様はどういう反応をする人なのかってことを、サブミッシブは見極める必要があると思います。
なんでもはいはい言ってたら、相手によっては壊されちゃいますよ。
ブラック企業に勤める人じゃないんですから。
まあね、「自分で選ぶ、判断する」っていう力がすでに残っていなくて、相手に全部決めてもらったほうが楽っていう人も一定数いることは私も知っています。
でもここでは「私はこう思うよー。こっちのほうがモアベターだと思うんだよー」っていうのを話していきますね。
相手の人となりを見極める。
自分との相性がいいか時間をかけて確かめる。
支配が怖いか怖くないかは、私はこれに尽きると思ってます。
そしてそれができたうえで、
「うん、この人は信頼も尊敬もできる」
「それにちゃんと私のことを考えてくれてる。自分のしたいことを一方的に押し付けてはこない」
「この人は私が損なわれるのをよしとしない。私があらゆる面で成長したり、すこやかであることを喜んでくれる」
そういう人の支配を受けるのは、怖くないどころかとても安心できるものだと思いますよ。
じゃあたとえ話をしてみましょう。
恋人を選ぶときは、どうですか?
つきあってはみたけれど、束縛強すぎるし、怒るツボわかんないし、なんだかいつも自分勝手だし、話し合いをしようとしたらキレられるよ。
──ってなったら怖くないですか?
一緒です。
じゃあ、支配が怖くない例を具体的にひとつあげてみますね。
私事ではあるんですけど、ちょっと先日調子に乗って遊びすぎて、脳イキかかりすぎて抜けなくなったんです。
いやマジで困った。
一週間くらいじたばたと思考錯誤してましたかね。でもどうにもならず。
困った私は本エッセイの3本目、「主従ってどうやってはじめるの?」にもご登場いただいた24歳男子に連絡してお願いしました。
「ごめん、脳イキの解除方法教えて」
その時私はけっこう怖がってました。
ここまでに自分で相当努力をしたし、それでもだめで、ああこれ最悪廃人コースかもなって覚悟決めたくらいには状況ひどかったので。
でもね、きちんと解除してもらったんです。
なにやってんの体力ないくせにって叱られはしましたが。
その時、私が言ったセリフはこう。
「あれっ……全然怖くない」
そしたら言われました。
「俺を誰だと思ってんの」
前回のエッセイではけっこう彼のハードな側面を書きましたけど、自分がどうしたいかよりも、相手にとってどうすることが一番いいのか考えて距離を作る人であり、そういう人に上書きされたから怖くなかったんだと思うんです。
じゃ逆のパターンもあげてみます。
私は割と通話で仲良くできる人を探していて、よくスカイプで話すんですけど、ある男性と話しはじめて割と序盤で言われました。
「見つけた。お前だ。もう逃がさないぞ」
……これ怖くないですか。
私は怖かったです。
だって初対面ですよ? 通話だけど。
今日お互い初めましてで言うことかなこれ??
この人距離感バグってるって私は感じました。
そしてその日一日そつなく話して、翌朝そっとブロックしました。
こういうことってよくあります。おかげで私のスカイプブロックリストはけっこうえらいことになってるんですけどね。
でもこの彼だって、束縛されるのが好きで受け身が楽な人には合うかもしれないですよね。
なので過去歴代のブロックした人を否定するわけではないんですが、私には合わないなと思った。
だから親しくならなかった。ただそれだけ。
よく話して、急がないで、自分が「この人なら怖くないな」って思った人と仲良くしたらいいんですよ。
私はSMやDSだからって難しく考える必要はあまりないと思っていて、恋愛するときや友達を作るときと一緒だって思ってます。
ただ大事なことがひとつあって、この人いやだなって思った人についていかないこと。
それだけです。
そうそう最後に余談になりますが。この主従エッセイを全部読んでくださってるかたは、多分頭に疑問符が浮かんでいるのじゃないでしょうか。
「あれ? くろつって、前に自分のことドミナントって言ってなかった? 主人だったことあるって書いてなかった?」
はい、そのとおりです。
「それなのに脳イキかかりすぎて抜けなくなったって、どういうこと? ドMなの? どっち?」
ほんとにそうですよね。
実はね、このへんの性自認については、私自身、若い頃から、ずうううううううっと、悩み続けてきてまして。
これ書き始めたら絶対長くなる自信があるため、結論だけ書きますとね、こうなるの。
日常、9割S。そしてドミナント気質。
ベッドの中、9割M。
なんそれ?
ですよねー。
うふふ、わかる。
ご要望あればまた詳しく書きますねー。それではまた!!
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