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パーティーから追放された万能型暗殺者がエルフの聖女、獣人の盾役、魔人の特化支援術士、小人の従魔士、オッサン槍使いと出会ったのでパーティー組んでみた結果面白い事になりました  作者: 久遠
『追放者達』岩人族の国を救う

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『追放者達』、未開領域の探索を始める

 


 恐らくは、人類の版図としては空白地帯となっている、未開領域にこそ今回のスタンピードの原因が在る、と判断したアレス達『追放者達(アウトレイジ)』は、ソレを確たるモノへと変えるべくシュピーゲルから最も近く、かつ例の『粘性体(スライム)』の目撃と被害が最も多い地点を故意的に選択して未開領域へと侵入して行く。



 かつては人類の生息圏の一部であったものの、それも遠い遠い過去の話。


 長寿で知られる森人族(エルフ)の中にも、当時の事を知る者は殆んど居なくなってしまってから久しい現在に於いて、当時の光景を偲ばせる様な面影や名残の類いは見受けられず、ただただ鬱蒼と繁る下草や、そこかしこに乱立する巨木によって正に『未開の地』と言う印象を強く彼らへと植え付けてくれていた。



 そんな中を、橇に乗ってとは言え爆走していれば、どれだけ気を使っていたとしても必然的にその存在をアピールする事になってしまい、スタンピードの影響によって普段のソレよりも大幅に増加している(らしい)魔物達を否応無しに引き寄せる事となってしまう。



 …………が、そんな状態であれ、彼らは普段のソレと様相を変える事無く淡々と、寧ろ興味深そうに観察する余裕すら見せつつ、その内の大半が例の『粘性体(スライム)』であるにも関わらず寄ってきた魔物達を処理して行く。




「『貫き燃やせ!『火の矢(ファイアアロー)』』!ふっ!!

 ……ふむ?どうやら、聞いていた通りに、魔力さえ当てれば普通の攻撃も通る様になるみたいだな?まぁ、魔法を当てた段階でもうほぼ死んでいたみたいだけど」



「……えいっ、なのです!

 …………はて?なんか、ボクの矢が当たったヤツって、そのまま倒れちゃってるみたいなのです?物理攻撃は効かないハズなのに、何でなのでしょうね?」



「……さぁ?本当は、効き難い、ってだけなんじゃないの?

 それより、どうも魔力を当てるのって攻撃魔法じゃなくても良い見たいよ?さっき妨害術を掛けてみたヤツこずいたら、そのまま死んじゃったみたいだから、魔力なら何でも良いんじゃないかしら?」



「多分だけど、魔力その物を矢として射出しているからじゃないのかなぁ?

 オジサンの方も、普通に殴るだけだと『ちょっと手応えが変で面倒』って程度で、龍闘法を使うまでも無い龍気を込めただけの攻撃でもどうにかなっちゃってるみたいだから、意外と結構弱点多いんじゃないのかなぁ?」



「……そう、ですね……。

 基本的に、アンデッドや悪魔と言った負の側面が強い魔物でないとあまり効果を及ぼさないハズの神聖魔法ですら、一応は効果が在るみたいですね。

 回復魔法の方も……ダメージこそ入ってはいない様子ですが、やはり物理攻撃は通る様になるみたいですね……」



「…………ふむ、ではコレでどうか……。

 ……おっと、朗報であるな。こやつら、どうやら普通に火を着けても攻撃が通りやすくなるみたいである。

 魔術師の数を揃える事が難しい岩人族(ドワーフ)達にとっては、こうするのが最も簡単な手段であるかな?まぁ、どのみち当方が殴れば、普通に倒せるみたいであるから少々比較が難しいのであるがな」



「さぁ、そこはどうだろう?

 そうやって燃えられていると、下手に手出し出来なくなるから痛し痒しって処じゃないか?まぁ、対抗手段が見付かっただけ、大分マシなんだろうけどさ。

 それより、多分こっちで当たりだと思うんだが、何か反論在るヤツ居るか?因みに、俺側が提示する証拠はこっちに進んでから異常なまでに増えて来てくれたコイツらの存在自体」



「…………罠って可能性は無いかなぁ?

 オジサンなら、わざと何も無い処で大量投入して、敵さんの意識を本命からずらす、って事くらいはすると思うんだよねぇ」



「そこも、どうだろうね?

 この周辺は俺達にとっては完全に地の理が無い土地なんだから、そう言う作戦に出られると面倒でしか無いけど、ソレを否定する事も出来ないからなぁ。

 まぁ、そうだったらそうだったで、ソレを指揮して実行させた誰か、がここに居るって動かぬ証拠になる訳だから、それはそれで良いんじゃないのか?多分だけど」




 メンバー間で互いに意見を出し合い、ソレを互いに否定したり補強したりして議論を続けながらも、今回の問題を大きくしている例の『粘性体(スライム)』についての情報を収集し、倒し方等の検証を深めて行く。



 当然、本格発生の前とは言えスタンピードが迫っている段階で、その発生源と思わしき場所へと向かっている以上、多数の魔物によって次々に襲撃を受けて行く『追放者達(アウトレイジ)』。


 その魔物その物の強さと、最早『密度』と表現するしか無いであろう程に連続して襲ってくる状態に、彼らの脳裏にはかつて受けた依頼によってもたらされた『歓迎』が一様にして思い浮かんでいた。




「…………なんか、こうやって無尽蔵に群がられると、あの時の事を思い出すなぁ……」



「…………む?リーダーもであるか?

 丁度、当方も同じ様な事を思い出していたのであるよ」



「……えぇ、あの時は、大変でしたよねぇ……数の暴力、と言う言葉の意味を想い知らされた気分でした……」



「……あぁ、あの時のアレね。

 そう言えば、あの後あそこってどうなったんだっけ?確か……」



「アルドレアルフス大森林、なのです?

 ボクが聞いた話に寄ると、結局深層から迷い出て来たのはアレ一体だけだったみたいなので、あそこら辺の魔物も少しは落ち着きを取り戻したみたいなのです。

 まぁ、あの辺りが未だに危険地帯指定されている事を考えれば、未だに安全とはかけ離れた場所だって事は言われなくても分かるのですよ」



「…………そう言えば、今考えてみればあの森の奥の方って、定義にも依るんだろうけどこの辺りと同じ様な『未開領域』って言っても間違いは無いんじゃないのかなぁ?

 まぁ、あの辺りがここら辺みたいに『かつて魔王の魔力によって汚染されて~』みたいに伝承が有ったのかは知らないけどさぁ」




 とは言え、あの時よりもメンバー達は須く実力を上げており、かつ手数も多くなってしまっている為に、こうして出てくる程度の魔物では、彼らにとっては会話の片手間に易々と処理できてしまう程度の脅威度でしか無いのだが。



 そうして暫し押し寄せる魔物を掻き分ける様にして蹴散らしながら進んで行き、地図の上でも完璧に空白地帯に踏み込んで少しした辺りになると、周辺には完全に人工物の在った痕跡は無くなって行き、その代わり……と言うには些か語弊が在るかも知れないが、そんな感じで『粘性体(スライム)』が出現する頻度と数が段々と増えて来た様にも感じられ始める。



 ある意味『案の定』なその傾向に、奥へ奥へと進む足を緩めずに進んで行く『追放者達(アウトレイジ)』。



 当然の様に、進むに連れて出現する魔物の強さは上昇して行き、今では『粘性体(スライム)』を除けば遭遇するのは大体がAランクは固いであろうモノばかりであり、彼らといえども片手間に流れ作業で処理して行く、と言う事も難しい相手ばかりと遭遇するようになって行く。



 足を止めての本格戦闘を必要とはするものの、それでも既に彼らの実力を持ってすればAランク程度であれば苦戦する様な事も、手傷を負う様な事態になる事は無く、それまでよりも多少ペースは落ちたものの変わる事無く当初の予定通りにより『粘性体(スライム)』が多く出現する方向(正確には『『粘性体(スライム)』がより多く出て来る方向』だが)へと進んで行く『追放者達(アウトレイジ)』一行。




 …………そして、更に時間を掛けて奥地へと進み、そろそろ出現する魔物がSランクの領域に手を掛けるであろう程に強くなって来た頃、彼らの目の前に『あり得ない物体』が出現するのであった……。







 ******







「………………おや?おやおやおやおやぁ?

 この反応、もしやここまで辿り着けたと言う事か?

 …………まぁ、ここまで来れた、と言う事は予想外だったが、だからと言って侵入出来るハズの無く、また出来たとしても完成した『コイツ』を直接ぶつければそれでも済む話!

 丁度、試運転の相手も欲しかった処。さぁ、何処からでも掛かって来るが良い!!」




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