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だいきゅーわ!【ぅゎょぅι゛ょヵ’ゎぃぃ】

1


「はい、時間がなくて余り物でしか作れなかったけど、なんちゃって親子丼だよ」


 嘘です。余裕で新しい食材開けてガチのアレンジを加えたマジの親子丼です。


「おぉ……、おいしそうだぁ」


 目の前の幼女はさっそく親子丼に手を付けてる。

 いいね、幼女がおいしそうにご飯食べてるところってなんだか興奮するよな。

 ……おい、今ロリコンって言ったやつ出てこい!それは真実だ!

 ……しかし、ロリコン全てが幼女と性行為をしたいと考えているわけではないからな。

 俺は性行為を許さない側の人間だから。

 いいか、お前ら。

 幼女に一生癒えない傷を負わせるってのは禁忌中の禁忌なんだ。

 それをやった奴はもうロリコンじゃない。ただの性犯罪者だ。

 ロリコンってのは遠くから幼女を見守り、幼女が望んだ場合だけ愛でることが許されるんだ。

 だからと言って幼女が望んでも性行為はしてはいけない。それは幼女が立派な大人になって、しっかりと物事を考えることができるようになってもなお求めてくれている場合に許される権利なんだ。

 もう一度言うからよく聞けよ、ロリコンども。

 幼女を性行為の対象にする奴はロリコンじゃねぇ!今すぐ刑務所に行っちまえ、くそったれ!

 ……おっと、誰かが呼んでいるようだ。


「お兄ちゃん、お替り食べたいぃ」


「おお、そうか。ちょっと待ってろ。今よそってきてやるからな」


 にしてもこの子よく食うな。

 沙夜香によそう量より少なめにしたとはいえ、かなり量あったと思うぞ。

 それほどおなかが減っていたのか、はたまた元からよく食うのか。

 その辺しっかりしとかないと将来体型がマ〇コデラックスみたいになっちまうぞ。


「はいよ」


「わぁい、ありがとぉ」


 それにしてもこの話し方聞いてるとなんか癒されんな。

 妙に間の抜けた感じが癖になるというか。


「ねぇねぇ、梨花ちゃんってどこから来たの?」


 ん。俺が考え事している間にアタックし始めたな、妹よ。

 しかし、度は過ぎるでないぞ。俺はお前のことを愛してやることはできるかもしれないが、パパンやママンとは絶縁になってしまうかもしれないからな。ほどほどに。まあ、ヤバそうになったら俺が罪をかぶるから妹がそんな状況に陥る可能性はほぼゼロだけどな!


「私ですかぁ?私は駅前のおおーっきな交差点の近くにある公園の隣に住んでますよぉ」


「ああ、あそこか。ジャスコの近くの」


「兄貴、今はイオン。……でもまあ、それはどうでもいいとして、あそこのあたりか。駅前からはここまで一直線だけど、かなり距離あるよね?一人で大丈夫だった?」


 まあ、確かにそこは心配なところではあるよな。一人で来たとなっては、今後襲われないとも限らないし。こういうところは日本でよかったと思えるよな。


「ん?りかひとりじゃないよ?」


「え?」


 いや、玄関空けた時は確実に一人だったろ。それともあれか?見えないあれが見えちゃうっていう。


「お隣に住んでるお兄さんが途中まで送ってくれたの」


 その返事に俺はピクリと眉を動かす。

 んんー?そのお兄さん、危ない人じゃないかなぁ?妙に腹の出た、メガネが指紋でベタベタのネトゲ中毒者だったらお兄さん今後の梨花ちゃんの危険を排除するためにもやっちゃいかねませんよ?

 体力は落ちたといっても、元バスケ部ですからねぇ、どこぞの馬の骨とも知らん輩に負けるとは到底思えませんよ?


「え”、その人信用して大丈夫なの……」


 ほら、妹さんもあからさまにヤバそうな声出してますよ。え”って。


「わかんないけど、お母さんが送るようにって頼んでたよぉ?」


 なるほど、そいつは家族ごと騙して梨花ちゃんを犯そうとしているわけだな。断罪しなければ。

 そう考えを巡らせ、妹と俺でピリピリとした空気を作り出していると、不意にガチャリと玄関が開いた。


「ただいまー、いやー、本当に大門先生には困らせられちゃうわよねぇ。今日締め切りなのに既定の半分も書き上がってないんですもの。担当変えてもらおうかしら」


「ああ、母さんか。おかえり」


 俺が返事をすると妹も一呼吸遅れて「おかえりー」と返事する。


「はいただいま、って、梨花ちゃんもう来てたんだ。いらっしゃい。なんもないけどお母さん帰って来るまでおばさんちでゆっくりしてってね」


「はぁーい」


 うん。いいなぁ、こんな純粋でかわいい子、一家に一台欲しいよ。

 居たわ。不純で純粋な子、一人いたわ。


「何よ、兄貴」


「んにゃ、何も。じゃあ母さん、俺寝るから。おやすみ」


「あんまり遅くまで起きてちゃだめよ」


「わーってるって」


 もう母さんが帰ってきたし、俺もすることないな。

 そう考えつつ俺はひとまずさっきの幼女のことは頭の片隅に置いといて、自分の部屋へ向かった。

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