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ガチャで生きてく  作者: 眠る猿
第3章建国記
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降臨

ランデルは突然意識を失った。


「小さき者よ。貴様がランデルか。」

目の前に凄い人がいる。

いや、姿は見えないんだけど何か凄い。


「貴様の力、借りるぞ。」

「だめだよ。ちゃんと説明しないと。

今回は特別に会わせたんだから。」

いつもの神様も現れた。


「兄者、小さき者に説明など。」

「彼は『我らの子』ではない。」

神様が何かの力を使ったのか、体格のしっかりした金髪の青年が現れた。


いつもの神様から説明が入る。

青年は「法と秩序の神様」。地上に配下を派遣したいけど、地上側に出口が作れない。地上側で儀式をしているけど失敗したらしい。

それで自分の能力で誰かを具現化して、そこに送りたいという事らしい。


そんな事できるの?

「できるよ。君は10日程寝込むけど。

無理な能力の使い方をするし、神の力が体に入っちゃうからね。」

え?

「構うまい。死ぬわけではない。秩序に貢献できるのだ。」

ペシッ!

あっ、神様が突っ込んだ。説教した。

珍しい。

法と秩序の神様が不貞腐れてる。


「寝込んでる間はガチャは使えないから、補償はするよ。それとコイツが力を使うから、体に魔力の通り道が出来るよ。練習次第で魔法が使えるようになるはず。」

ま、魔法ですか。


「それとコイツからも何かお礼をさせるから。

時間がないから具現化するね。

まっ、時間は止めてるんだけどね。」


具現化

天公将軍「張角」

神による能力強化のため、現世具現化時間30分。





光りの中から現れたのは道服を着た痩せこけたオッサンだった。

「神仙に見捨てられた私が、神の力で現世に立つとはな。ゴホッ、ゴホッ!」

咳き込みながらも符をばら蒔く。

符に触れた人の傷は癒え、失われた部位が復元される。

「私の符では病を癒す事しかできなかったのに。」

悲しみをたたえ、かつてに思いを馳せる。


儀式を行った初老の副団長も息を吹き返す。

「伝言があります。『儀式は失敗であった。だが、貴様の声は我に届いた。その信仰、見事である。』だそうです。」

目覚めてすぐにそんな声をかけられる。

内容を理解して泣きじゃくる。

聞いていた若い聖騎士達も声をあげて泣く。


そこを幽鬼のようにフラリとすり抜け、張角は歩を進める。いや、その視線は中空をさ迷い、意識はどこにたゆたうか。符を蒔き呟く。

「万物はあるべき姿に。」

符によるものか、ドラゴンゾンビの体が崩れ始める。

「生物は死に、土に還る。木は土より生じ、値を張る。木剋土。全ては道理に。」

ドラゴンゾンビがいた所には大木が残るのみであった。



瞬く間に数十体のドラゴンゾンビが大木に変わった。

「地に陰気が充ちている。これを導かね、ゴホッ、ゴホッ。」


符により地は森となり、泉を湛える。

そこで、張角の体は光の粒となる。


「至らない。だからこそ私か。」


残るは美しき大地。豊穣の地。清き泉。

皮肉な事に蒼天の空が照らしていた。

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