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天才現れる
名誉従士である父にならい剣を振る。
10回も振ればフラフラだ。
だって3歳だもの。
村のおばちゃん達も微笑ましいものを見たとご機嫌である。
文字の勉強もする。
この村では文字を書けるのは村長だけだ。
ましてや本なんて無い。
皆、何してるかって?
開拓さ。そのための村だもん。
木を切り倒し、畑を耕す。
森に入って動物を狩る。
時間が空けば木剣を大人も子供も振り回す。
魔物が出るからね。
そんな中で文字を習いたいと言う子供は初めてらしい。
文字を習いたいと言った日に大騒ぎになったよ。
「この子は天才だ。将来は計算ができるかもしれない。」って。
いや、習いたいって言っただけで天才扱いって。
まぁ、3歳だからかな?