13/135
村に迫るもの
山県源内は血を拭う。
背後をとられないように立ち回る。
小鬼など問題にならない。
問題は悪鬼どもだ。
大鬼どもだ。
すでに山を降り、森の中での混戦になっている。
3日3晩闘い続けている。
レベルアップとやらを何度も行う。
強い。
自然と口角があがる。
「南無八幡大菩薩。」
そう呟き一つ目の大鬼の懐に飛び込む。
敵から奪った武器も尽きた。
我が槍を突き刺す。
大鬼が地響きをさせながら倒れる。
「ふははははは。」
悪鬼どもが纏めて迫ってくる。
槍を振るいつつ引く。
急に視界が開けた。
しまった!!主人の村か!!!