In The Middle of Things
あなたは一体 誰を想って
その言葉を紡いだのでしょうか
いったい どんな女を胸に描いて
きらめく文章たちを、無限に拡がるつくりものの宇宙にちりばめたのでしょうか
きっと あなたは 女性をたくさん知っているし
私だけでなく それはそれはたくさんの
ご存知なのでしょう
だけれども
ほんのすこし
寂しい心地が致します
私の知っているあなたと
私の知らないあなたと
あなたのみぞ知る私と
わたしさえも知り得ない私
点と線と、また点と、さらに線と、はたまた点と、さらにもっと線と、やっぱり点と、最後にもういっぽん線を使って、最初の点に戻ってゆく
そうして繋ぎ合わせたこころの、拠り所の四角形
繊細で繊細で、とても複雑な四角形
線を一瞬、ぴんと引っ張って、弾けば切れてしまいそうな
あなたとの間にこころの隙間
あなたの間に、こころの溝
あなたとの間に結ばれる新たな絆
あなたの間に確かに在る歪んだ絆
生じた、不思議な新次元
わたしはいま、
その新たな空間の住民になろうか、なるまいか、ゆらりゆらりと迷っている最中。