デンジャー
「いけ」
ディオとジョウの戦いを建物の上で見ている者がいた。ディオは超直感でその気配をなんとなく感じていた。数にして2人と1人。2人組は建物の上におり、もう1人は別の角度にいるのを感じていた。
そして2人組の1人が支持をし、建物から飛び降りると何者かがディオの前に立ちはだかった。
「誰だ?お前?」
「....」
立ちはだかった者は人間離れしたかなりの巨体の男であり、ディオの問いかけには無言であった。
すると男はいきなり魔力を発動させた。
男の体は徐々に黒いオーラのようなものを纏い始めた。
「なっ....!」
すると驚異的なスピードでディオの背後に回り込むとディオに右脚を蹴り込んだ。
ディオはとっさに振り向き反応すると、仰け反るように蹴りを避けた。蹴り込んだ方向の建物が蹴りの風圧で凹んでしまった。
「こいつ。人間か?」
そこから男は巨体とは思えないほど、驚異的な敏捷性でディオに襲いかかった。
ディオはとっさに超直感を張り巡らせ男の攻撃を避け始めた。
超直感を使った事でディオはあることに気づいた。
「こいつ力の代わりに自我を失ってやがる」
諸刃の力
オールパワー
すべての攻防力が底上げされ、驚異的な身体能力を発揮する。だがその代償に自我を失ってしまう。
すると超直感でさっきまで感じなかった、別の角度から様子を見ていたものの位置を感じた。
「こいつは後回しだ!」
ディオに気づかれたのに気づいたのか、その者はその場から逃げ出した。
ディオは男から逃げるようにその者を追いかけ始めた。
男はそこから驚異的な追跡を見せる。
ディオが広めの路地を走っていくと、男は壁を掴み飛び上がると、壁を掴みながら伝ってディオを追跡した。気づくと男はディオの前にに立ちはだかっていた。
「ひつこいなー」
ディオは男の足元に滑り込むと天天ハンマー ミドルサイズを出現させた。それで男の足を二回殴打して男の股下をすり抜けるとそのまま走り出した。
天天流星群
天天ハンマーミドルサイズが作り出す。ヒヨコの大群。
飛んでくるこれに触れると微小に軽さを奪われる。受けすぎると軽さはどんどん奪われる。
ディオは天天ハンマーMSを振ると天天流星群を男に放った。
男はとっさに腕で顔を覆うようにガードすると、少し動きが鈍くなった。その隙にディオはその場からいなくなっていた。
歓楽街 九蘭
某バッティングセンター
バッティングセンターはすでに閉店して誰もいない状態であった。ディオは追いかけた先にここに行き着いた。
ディオがバッティングセンターの入り口に手をかけると、鍵が開いていた。
バッティングセンターに入ると、暗がりであたりがあまり見えない状況だった。
するとバッティングセンターの照明がいきなりついた。
ディオは顔に手をかざすと目の前に女の影が見えた。
その女はかおりであった。