海賊村
歓楽街 九蘭
海賊村
大通りから路地に入り少し進むと海賊村がある
ここは他国のものが多く集まり、働いている場所。当然不法入国者や不法滞在者なども多くいる
数分前
「おい!起きろ!」
ディオは捕らえたブローカーの体を揺らし起きるように促した
ブローカーはディオに殴られ前歯が折れていた
「んんっ」
ブローカーは目を覚ました
ゆっくりと目を開けると自分の目の前にディオがいるのに気づいた
「はけもの!!」
前歯が折れたせいで気の抜けたようなしゃべり方になっていた
その時ブローカーは自分の前歯が折れているのに気づきじわじわと痛みを感じはじめていた
「おま。おへのまへばどうひてくれんはよ」
「あぁ。なにいってるかわかんねぇよ」
ブローカーはつばを飲み込むと再び話し出した
「おまえ。まえばどうしてくれんだよ」
少し慣れてきたのか気の抜けた話し方が直ってきた
「お前も俺に銃撃っただろ!お互い様だろ!!それよりお前アースの人間か??」
「あーす?おれはそしきのにんげんじゃない。おれはただ頼まれただけだ」
気の抜けた話し方も最後の方はちゃんとしゃべれるようになっていた
「頼まれた?どこの誰にだ??」
ディオは凄みのある声で脅すような口調で言った
「ひひ!ジョウっていう野郎だよ。それ以上はよくしらねぇ」
「ジョウ??お前!!そいつの場所知ってんだろ!!」
「いや..しらねぇ」
超直感を使うまでもなくそれが嘘だとわかった
するとディオは胸倉をつかんでブローカーを持ち上げた
「しらねぇ!わけねぇだろが!!歯全部折られてぇのか!?」
「ひい!!わかった!はなす!話すよ!!奴ならたぶん海賊村にいるよ!!」
「たぶん??」
胸倉をつかむ力を強めると締めつけが強くなった
「います!!いますからはなしてください」
ディオはブローカーの胸倉から手を離すとブローカーは崩れ落ちるように地面に落ちた
「じゃあ今から案内してもらおうか」
「えっ!」
時間を戻すとディオとブローカーは海賊村に来ていた
狭い通りのような所を歩いていると、バーやパブや飲食店いろんな店が軒をつらねていた
すると奥のほうにラーメン屋の屋台があった
そこにはジャージを着た男だけが客としてラーメンを食べていた
「いた!あそこの屋台でラーメン食ってるのがジョウだよ」
ディオは目で確認すると屋台に向かって歩き出した
ブローカーは目を盗むようにその場をひっそりと逃げ出した
ディオは気づいていたがあえてそれを見逃した
「もしもし。ジンか」
ディオが屋台に近づいている間にジョウの元に着信がありそれに出た
「黒いコートを着た男。そいつをやればいいのか」
そのまま話し込んでいるとジョウは後ろから肩をつかまれた
「お前がジョウか??」
ジョウは振り向くとそこには黒いコートをきた男が立っていた
「だったらなに!あんただれだよ」
「俺の名はディオ。お前に聞きたいことがある」
ジョウは電話で話した黒いコートの男がディオだとすぐにわかった