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地獄天使  作者: kurogane
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100の愛を右腕に

人間界

歓楽街 九蘭


ネオン煌く歓楽街。卑猥なお店などが乱雑するそこはかすかに犯罪のにおいがしそうな心地のいい場所ではなかった

その街の路地裏にディオは飛ばされていた


「いきなり飛ばしやがって、ここはどこだ?」


監房では全裸であったディオは人間界に飛ばされたときには服を着ていた

黒いコートに黒い皮のズボン闇にまぎれるにはもってこいの服装であった

するとコートのポケットの中には携帯電話が入っていた



「なんだ?これ?」



すると携帯電話が呼応した

着信に驚くディオであったが電話の受話器のマークに気づきそれを押してみた



「ハーイ。お姉ちゃんだよ。服はサービスで着せといたからね」


電話の先の主はアテネであった

ディオはアテネの声のするスピーカーに耳をあてた

そのぎこちなさは他者から見れば滑稽であった



「ちなみにこれは携帯電話っていう人間の連絡ツールよ。天界で似たものを作ったからターゲットを捕縛したらこれで連絡してね。あと人間界の携帯電話にも対応してるから情報収集に使ってね」



「了解。この辺一帯が薬がばら撒かれてる区間なのか?」



「そうね。ただ組織のある正確な位置はわからなかったから、あとはうまいことやってね」



そういってアテネは電話を切った



「せっかちな女神様だな。とりあえず上から見てみるか」



すると路地裏の建物の壁を交互にに蹴りながら軽快に建物の屋上に登っていった



「結構広い街なんだな」



あたりを見渡すと怪しそうな場所を探った



「あの辺が怪しいな」



怪しそうな場所を見つけるとそこに向かって建物を飛び移りながら向かった

なぜ怪しそうな場所がわかったのかというと、それはディオの魔力特性の一つ、‘超直感‘のおかげである

超直感の特性は簡単に言うと勘が人の何十倍もいいということである

超直感で敵の位置や目的にいたる場所が直感でわかり、そして一番効果的なのが敵からの攻撃を避けるのに特化しているのが超直感の長所である

だがあくまで直感であるがため正確な情報を予期しているわけではない。多少誤差もあり直感しきれないこともある。例え超直感で予期した攻撃でもディオ自身が避けれない攻撃の場合は回避は不能でありこれが超直感の短所でもある



「はは。ビンゴ。今日の直感はさえてますな」



ディオは超直感で感じた場所につくと、建物から飛び降り着地した

そこは暗がりの路地裏でまさに薬が顧客に売られている真っ最中であった

そこには組織のブローカーらしき男と顧客の二人がいた



「感じるよ。その手に持ってるの‘ソウ‘でしょ」



ディオは超直感で顧客の手に持つ袋の中にソウが入っているのを感じた

突如飛来してきた男に只者ではない雰囲気に、ブローカーが懐から銃を取り出すのは当然であった

銃をディオに向かって構えた


「てめぇ!なにもんだ!」



「やめなよ。そんなの撃っても俺にはあたんないよ」



「はぁ!なにいってんだ!こいつ!そうか!おまえも薬を飲んで頭いっちまってんだな。撃つぞ。」



ブローカーは酷く動揺していた



「だから無駄だって」



「あああ」


ブローカーは銃を全弾ディオに撃ち込んだがディオは超直感で簡単に避けた



「言ったでしょ。無駄だって」



「化け物か..」



するとディオはブローカーに急接近した

そしてブローカーの顔を殴った



「やべ。ちょっと強く殴りすぎたかな?」



ブローカーの体がのけぞると完全にのびてしまった



「死んでないよね。さすがに」



ディオは笑いながら言った



「ひひぃ」



その一連を見て顧客の男は腰を抜かしていた

ディオは男に近づき袋を取り上げた


「あんた。ダメでしょ!こんなもの買っちゃ」


「ごごめんなさい!ごめんなさい!僕が悪いんです僕がソウなんかに手を出すから悪いんです。でも僕だってしごとがうまくいかないことだってあってそれでくすりにはしったってかまいわけでだからぼくはわるくなくてそれで僕が」



男の口調はろれつが回ってあらず、明らかにおかしかった



「おい!少し落ち着けってな」



ディオは袋をコートの懐にしまうと、男の背中をさすって落ち着くように促した



「僕は悪くない!悪いのは」



するとディオは男から魔力が湧き出てきているのを直感した

そしてあわてて男から距離をとった



「おまえだーーーー!!!!」



すると男は魔力覚醒した

覚醒した彼の右腕は筋肉が膨張して10倍ほどの大きさになっていた


ワンハンドレッド・ラブ

100の愛を右腕に


魔力のこもったその右腕は常人の骨肉を簡単に粉砕するであろう

その一撃は100の愛をこめた渾身の一撃である



「まさかいきなり出くわすとはついてないな」


すると男は膨張した右腕を構えた



「ひゃーーくのあいをみぎうでに」



男はディオに向かって右腕を殴りつけた

ディオは簡単に避けた

男の一撃はそのまま建物の壁を簡単に粉砕した



「そんなに一撃に自身があるなら、俺の一撃くらってみるか?」



「あ?」



ディオが手をかざすと何かが出てきた



天天ハンマー(ピヨピヨハンマー)



おもちゃのピコピコハンマーをすさまじく大きくしたハンマーが現れた

それを手に取ると男に向かって走り出した



「ひゃーーくのあいをみぎうでに」



再び男は右腕をディオに向かって殴りつけた

ディオは超直感で飛び上がりながら避けると天天ハンマーを振り上げた



天天衝撃ピヨピヨインパクト



ハンマーが男の頭部に直撃するとあたりにひよこの鳴き声のような音が鳴った

すると男は気絶し、右腕も元通りの大きさに戻った


天天ハンマー

このハンマーに頭部を殴られた者は一撃で気絶する

まさに一撃天昇の最強のハンマーであり、気絶したものは一日は起きないであろう

ただ最強のハンマーではあるが殺傷能力がない上に、ハンマーの大きさもあって非常に相手にあてづらいのは否めない..


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