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鋼鉄の聖女~勇者召喚されたOLですが、不遇なジョブの所為で追放処分を受けました。でも実は、私のジョブは最強のようで、いつの間にか無双しちゃってます。  作者: 楊楊
第五章 大陸統一

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76 最強のドラゴン 3

 ルージュとフェルス、二匹のドラゴンは眠ったままだ。

 日が暮れ、夜になる。


 ミウが聞いてくる。


「これからどうするのニャ?」

「そうね・・・ここで一泊するしかないわね・・・」


 ダクラが言う。


「幸い、ボンバーロックを駆除したから、安心して眠れそうだ」


 結局朝になっても、ルージュたちは起きなかった。

 私が起きると、ノーリが声を掛けて来た。


「朝食の準備が整っているッス。こんなこともあろうかと、トールがキノコを採って来てくれたッス」


 そういえば、いい匂いがしていた。


「キノコスープとオムレツを用意したッス。今回の依頼で、私たちは何もしていなかったので、せめて、料理でもと思って、暗いうちから用意したッス」


 話を聞くと、ライトルのライトボールを活用して、暗い内から料理をしたようだった。

 ハーフエルフのリリィが言う。


「私も調査を終えています。間違いなく世界樹が育つ環境です。どうにかあのドラゴンを説得して、ここで、世界樹を育てたいのですが・・・」


 サポーターズの面々は、私たちと違って、みんな何かしら仕事をしていたようだった。

 そんな会話をしているところに、呑気なドラゴンが起きてきた。


「いい匂いがしたから、起きて来たぞ。旨そうじゃ」

「朝ごはんも食べていいの?」


 子犬サイズになると、フェルスもルージュと同じく可愛い。

 いつの間にか、違和感なく、私たちと馴染んでいる。今も美味しそうにご飯を食べている。


「フェルス、スープにパンを着けて食べると、美味しいニャ」

「そうなんだ。あっ!!これは美味しい」


 ミウなんて、もうペット扱いだ。


「ふう・・・旨かったぞ。ノーリたち、褒めて遣わす。食べ過ぎたので、寝ることにする」

「僕も、寝るよ」


 おい!!ちょっと待て!!


「ルージュ、フェルス!!話し合いをしなくちゃ。寝るのはその後よ」

「話し合いよりも、わらわは寝たいのじゃが・・・」

「話し合いが終らないと、帰れないし。帰れなかったら、温泉にも入れないわよ」

「それは困る。フェルスよ、今後について、話し合うぞ」


 どうにか、話し合いが始まった。


「フェルスよ、なぜこんな所におるのじゃ?」

「それは、竜王選に出ろって言われて、仕方なく修行に出されたんだよ。だから、魔素が豊富にあって、人が誰も来ないような所で、ゴロゴロしていたんだ。竜王選が始まるまで、ここで隠れているつもりだったんだよ。僕は別に竜王選に出たいわけじゃないからね」


 竜王選?

 ああ・・・竜王を決める儀式のことか・・・


「何を言っておる!!同世代最強のフェルスが竜王選に出なくて、誰が出るのじゃ?」

「今だから言うけど、僕は決して強くはないんだ。素早く動けないし、力も強くない。それにブレスも上手く吐けないし、飛ぶのもあまり得意じゃない。ただ、凄く硬くなることができるだけなんだよ」


 それって、私と同じ能力なんじゃないのか?


「もしかして、「鋼鉄化」のスキルを使っているの?」

「ちょっと違うかな。僕のは「硬質化」だね。もしかして、お姉さんも同じ能力が使えるの?」

「多分、そうだと思う。だから、勝負がつかなかったんだよね」


 これで謎が解けた。


「それで、わらわは勝てなんだのじゃな・・・」

「僕は勝ったつもりはないんだ。ドラゴンはルージュみたいに戦いが好きな奴が多いからね。僕の話を聞いてくれずにいきなり、攻撃してくる奴ばかりだったんだよ。みんな自滅したけど」


 フェルスの謎が解けたところで、私は今後の話をした。


「私たちは、ここに世界樹を植えたいのよ。協力してくれたら嬉しいけど」

「そうなると、人間がいっぱい来るんだよね?だったら嫌だよ。人間は怖いし・・・」


 私は、少し考えて提案をした。


「人間は悪い奴ばかりじゃないわよ。いい人もいるし、美味しい料理もあるわ。一度、私たちの町に来てみて、それからでも遅くないと思うんだけど」


 ルージュが言う。


「そうすればいいのじゃ。温泉もあるし、いい所じゃ。ちょっとした仕事をするだけで、快適な生活が送れるぞ」

「どうしようかなあ・・・」


 フェルスは迷っている。後一押しだ。


「そういえば、オープン前の温泉施設があったわよね?そこなら、人も少ないし、いいと思うんだけど」


 最近新たに温泉が発見された。

 そこに新しく温泉施設をオープンする予定なのだが、8割方完成していて、今はスタッフの研修や最後の調整を行っている。


「それはいい。わらわもオープンを楽しみにしておったのじゃ。フェルスよ、参るぞ」

「まあ、試しに行くだけ、行ってみるよ」


 こうして、なんとかフェルスを山頂から連れ出すことに成功したのだった。

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