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炉簿戸家のチャミ(5)ベランダのドローンを捕まえに

作者: 笹木 人志

「ドローン宅配便が故障したのかな?」ショウちゃんの指す先に、一機のドローンがアパートの2階のベランダの手すりに着陸用の脚をひっかけたまま、8つのプロペラをゆっくり回転させて止まっていました。


「きっとひっかかったのでしょう」チャミが言いました。


「困っているみたいだし、外してあげた方がいいかな」


「そうですね」とチャミは、無線で仲間を呼び集めました。するとあちこちから野良ボットがやってきました。


そして、野良ボットたちは、円陣を組むように集まって無線で作戦を練り始めました。

やがて、一番小さいロボットを上にして順々に肩車をしてゆき、一つの塔の様なものを完成させました。それをチャミが誘導しながらベランダに近づけさせますが、一番したのロボットがあっちにふらふら、こっちにふらふらと、なかなか側に寄れません。


ようやく一番上にいる野良ボットの指先が、ドローンに触れようというとき、ドローンがぶすっと「こら!泥棒め!」と威嚇しました。


「いや、ベランダにひかかっているようだから助けにきたのだけど」一番上の小さい野良ボットが小声で答えました。


「それなら、大丈夫、インバータが加熱したから休んでいたんだ」とドローンは、プロペラの回転をあげて空高く飛び去ってしまいました。


同時に疲れきった野良ボットたちの塔が音を立てて崩れてしまいました。



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