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好き を 求めた 異世界 物語   作者: 三ツ三
序章   Believe in one step
3/70

第3話 異世界リアタズム

【洞窟道中】


目覚めた部屋でギガラチュラの死骸を見た鼠人3兄弟は俺を一族の巣へと案内をしてくれることになった。


シーイは相変わらずウキウキと兄弟が凄いんだという自慢話やギガラチュラが生息し始めてしまった時の生き方だったりと先ほどとは違い生き生きとした雰囲気で話してくれた。


エーイ

「おい!シーイ!あまりしゃべりすぎるなよ!」


また突っ掛かる。

数分前まではそう思ったであろうが。


エーイ

「カズキさんは疲れてるんだ! それくらいわかれ!」

シーイ

「えーーだってー!」

カズキ

「フフ・・・」


エーイが物凄く豹変した。

まるで、ヤンキーの舎弟だこれは。


だが、それほどエーイは今まで気を張っていたのがよくわかる。


話しによれば、約1カ月前に急にギガラチュラが外からこの洞窟に住み着いたようだ。

最初は立ち向かう者も多くいたが、その圧倒的な強さに太刀打ちが出来ないでいたようだ。


それからはただ隠れて生きていく生活だったみたいだ。

洞窟内で出来る木の実や薬草類は全て無くなり、外へと食糧調達をしなくてはいけなくなったそうだ。

外での調達は力のない鼠人族にはあまりに危険だった。

戦える者も少ない現状では弱くても危険を顧みずに外へと行くこともあったそうだが、全員が全員戻ってきてくれていた訳ではないみたいだ。


シーイ

「到着しました!ここを抜ければ!僕達の住み家です!!」

カズキ

「・・・・・・」


さあどうぞ!とシーイは足元を指差すが。



出入り口が小さい。



これは確実に引っ掛かる。

特にミツバが。


ビーイ

「あ~~持ったままだと引っ掛かるねこりゃ」

エーイ

「えーっと・・・カズキさん、ここは一度ミツバさんを」

カズキ

「壊せばいいだけだ」

エーイ

「待ってくだせぇ!!!それだけは!!お慈悲を!!!」


冗談だ、冗談に決まってる、そう冗談だ。


カズキ

「・・・・・・冗談だ」

エーイ

「は、はい・・・わかってますのでその本気の目をやめてください」


とは言ったもの困った。

何故だ、こんな簡単なシチュエーションの対策を考えていなかった。

無意識にそんなものは無い、あるなら破壊するまでだ想っていたのか。


そんな時、ミツバが見かねたのか光る粒子状になり胸の中へと姿を消した。


ビーイ

「おぉ~~パチパチパチー」

エーイ

「流石カズキさんです!」

カズキ

「・・・・・・」


なんだこの気持ちは、凄くミツバに申し訳ない。

気を効かせて別の部屋にフェードアウトする彼女を見てしまった気分だ。

ただの想像だけど。


カズキ

「念のため・・・」


右手開き前に出し念じた。

ミツバさんが出てきた。


カズキ

「あぁつ!!!!!?っぶねぇ!!」


上手くキャッチできなかった。

これは練習が必要だ!! いやミツバさん怒りそうだからやめとこ。


改めてミツバを胸の中に帰す。

すまん、ミツバすぐに出してやる。


シーイ

「じゃあ行きますよー」


シーイが先に穴に入っていった。

ほいじゃ、と続けてビーイも入っていった。


エーイには先にどうぞとお願いされたと言われた。

別に他愛はないが、なんかこうもし引っ掛かったりしたらどうしようなんていうしょうもない不安が襲う。


カズキ

(なんだこの不安・・・そうか!ミツバがいないから不安なんだきっと!きっとそうだ!)


意味のない言い訳を考えていた。

胸の中でミツバに突っ込まれた気がしないでもないと想いながらしゃがみ込み穴へと入って行った。



-柔軟適応力上昇-



視界に急にあの表示が現れた。

いや、いつもと違うような物だ。


だがその表示と同時に気持ち体が柔らかくなったのか、想像したよりもすっと楽に抜けることができた。


身体能力も会得できるのか。

なんだろう、よくできましたとミツバからのご褒美を受け取った気分だ。



そうこう考えていたら、地上が見えた。


----------------------------------------------------------------------



【洞窟内 鼠人族の巣】


小さな出入り口から抜け出したそこにはシーイとビーイ、そして大きな湖が広がっていた。


カズキ

「凄いな・・・」


ついつい見とれてしまった。

すぐにミツバを出して一緒にその湖を眺めた。


そして周りは想像していたよりもしっかりとした巣。

いや、一つ一つの家もしっかりと石を積み上げて藁などで作り上げられている。


想像していた巣とは違う、これはもう村だ。

合点がいった。

マッピングした時に不自然に広がっていた地形はここだったのか。

あの時は出入り口に向かうだけのルートを選んでいたから不要だと思っていたが、まさかエーイ達の村で湖があったなんて思いもしなかった。


エーイ

「では、俺は長老に先に報告に行ってきますので!」


ごゆっくりと、と残しエーイは村の奥へと消えていった。


ビーイ

「綺麗っしょ?うちの湖」


カズキ

「あぁ、こんなのは初めてだよ」


ビーイ

「確か名前がね~~、えっと」


シーイ

「エメラルド・アクアだよ!」


エメラルド・アクア。

凄い名前だ、もしこの光景を見ないで先に聞いていたら鼻で笑っていただろう。

だが、納得だ。


カズキ

「あぁ、綺麗だ」


シーイ

「凄いでしょ!」

ビーイ

「でしょでしょ~」


二人してえっへんと自慢げに胸を出す。

確かにこんなに綺麗湖は写真でも見た事がない。


暗い洞窟内でも明るく照らしている程だ。



???

「お待たせしました、カズキ様」


湖を眺め続けていたらエーイが戻ってきていた、ご高齢の鼠人と一緒に。


ゼーイ

「お初にお目にかかります、わたくしこの洞窟内の鼠人族の長をさせて頂いてますゼーイと申します」


カズキ

「ご丁寧にどうも、カズキです、こいつはミツバ」


杖をついた皺が多いご老人という、イメージ通りの鼠人だ。

もっととんでもない奴が来る可能性を考えてはいたが気持ち肩の荷が下りた感じだ。


ゼーイ

「話は道中エーイから聞きました、よろしかったらお話しをさせて頂けませんでしょうか」


カズキ

「ありがとうございます、喜んで」


それでは、と奥へと手招きされる方角へと足を運ぶ。

足を動かしながら、もう一度湖エメラルド・アクアを見る。


本当に綺麗だ、それ以外の言葉が出てこない程に。



-ヒーリング・ケアVer1取得-



そっかミツバも綺麗だと感じたか。


言わずのミツバに微笑みながら、ゼーイの後に続いた。



----------------------------------------------------------------------


【鼠人族の村 長老の家】


早速、色々な話しをした。

俺が記憶喪失であり、この世界のことを何も思い出せない、全く何も知らないということを。

もちろん嘘ではある、だが今はこれを突き通すことに決めていた。


ゼーイ

「では、まずはこの世界・・・リアタズマ、ここからお話しをさせて頂きたいと思います」


ゼーイ長老は何も疑うこともなく話しをしてくれた。



~ 異世界リアタズマ ~


この世界は大昔、7人の神々が創造した世界である。


燃え盛る太陽を作り出した神 イフリート。


聳え強き大地を作り出した神 ガイア。


響き轟く雷鳴を作り出した神 トール。


癒し吹く清風を作り出した神 ゼピュロス。


透き澄む深海を作り出した神 リヴァイアサン。


静か深し夜天を作り出した神 ウラヌス。


それぞれが役割を果たしこの世界を作り上げたという。



カズキ

「ん? あれ?7人目は・・・?」


ゼーイ

「7人目の神、それは、



怠惰で貪欲な大空



を作り出した神でございます」


カズキ

「・・・・・・」


ゼーイ

「どうかなさいましたかな?」


突然ぼうっとしてしまった。

貪欲な大空、それを耳にした一瞬何故か頭の中が真っ白になってしまっていた。


カズキ

「えーっと、ゼーイ長老の言い方だと、その大空の神の名前はもしかして・・・」


ゼーイ

「左様、7人目の神、正確には6人目神ですが」


6人目、つまり順番では最後の7人目は夜天の神ってことか。


ゼーイ

「大空の神は、神々の中である罪を犯し名を失ったとのことです」




~ 大空の罪と罰 ~


世界を作り出した神々はみなで多くの物を作ったとされた。


太陽は炎や火。


大地は土や石。


雷鳴は光や電気。


清風は風や空気。


深海は水や雨。


夜天は隔て無き静寂を。



そういった、この世界に生まれた生き物全てに平等に与えられていた。


だがそんな世界で 大空の神 だけは、何も与えなかったという。


与える必要がない、何故神である自分が与えなくてはいけないのか。


逆に夜天の神の空も渡せ、自分の物だと言い放つ。


それを聞いた6人の神々は激怒した、怠惰で強欲な大空の神に。



そして神々は大空の神には罰が与えることを決めた、それは神の名の剥奪と追放。


納得をする訳もなく大空の神は抵抗した、自らの空は自分の物だ、誰にも渡さないと6人の神々と戦ったのだ。


戦いは作りだした世界にも及んだという話だ。



だが、すぐに戦いは終わった。


大空の神の敗北という形で幕が閉じ、空は解放され世界に生きる物達に映るその空は自由の象徴として今もなお語り継がれることになった。



めでたしめでたし。



ゼーイ

「こうして、このリアタズマに平穏が取り戻されたということです」


カズキ

「へえー・・・」


こういった昔話は嫌いじゃない。

簡単に言うと、最悪悪逆神の大空の神が成敗されてちゃんちゃん、みんな幸せハッピーエンドということか。


カズキ

(・・・・・・不愉快だ・・・)


ゼーイの話は続いた。


大空の神との大戦の後、戦いに疲弊した6人の神々は世界に生きる物全てに自らの力の一端を散らし眠りについたとかなんとか。



ゼーイ

「現代では、力の一端を授かった人々が各神々の信仰し6つの国を立ち上げたのです」



6つの国、6人の神々を祭るコミュニティーってことか。

ある意味俺が居た世界よりは分かり易いな。


ゼーイ

「その国々の名前は・・・」


ゼーイが話しを続けようとした瞬間だ。


エーイ

「長老!!」


エーイが飛び込んできた。

血相変えた表情、全速で走ってきたのがよくわかる大量の汗。

確実に何かがあった、悪い方の。


エーイ

「長老! 洞窟の外に ナイクネス帝国軍 が来てる!」


ゼーイ

「なんじゃと!」



最悪な予感しかしない。

何も用事もなく、こんな洞窟に来る訳なんかないんだ。


カズキ

「帝国軍・・・人間、真人か・・・」


何かある、そしてその何かは・・・きっと・・・。




-------------------------------------------------------------------



【スタング洞窟出入り口】


洞窟の出入り口にナイクネス帝国軍がきた。

それをエーイは直接視認した、見張りの鼠人に対応を任せ急いで長老や俺達に知らせに来てくれた。


そして共に出入り口へと向い、目の前まで到着した。


エーイ

「では、カズキさんは一度ここに」


カズキ

「わかった、無理だけはするないいな」


コクリと返事をしたエーイは大きな息を吸い込み止め歩き出す。

俺はそれを見守る、ここで一緒に出ては、最悪ここの鼠人族が全滅してしまう可能性が考えたからだ。


カズキ

(ここは慎重な行動重要だ・・・)



-インビジブル・ムーブVer1取得-



-ボリューム・キルVer1取得-




サンキューミツバ。

手から全身を動かし確認する、完全に消えている。

服を擦っても音が出ない、これならそう簡単にはバレないだろう。



だが、油断は出来ない。

念の為にエーイから道中で聞いたナイクネス帝国の情報を思い出す。



~ ナイクネス帝国 ~


第6王国の一つ。

夜天の神 ウラヌスに信仰する国。

王国内では真人の最大の人口を誇る国だ。


国力や軍事力は1、2位を争うほどのものと言われている。

何よりも弱肉強食を掲げる国だそうだ。




脳内でどんな奴らかをイメージしていたが、

そんな余裕はくれないようだ。



鼠人

「ぐぁああああー!!!」


カズキ

「・・・くっ」


今の悲鳴は恐らく、時間稼ぎに頼んだ鼠人の声だ。

エーイの様子から見てもかなりヤバい国なんだろう。

上手く退いてくれればいいが。



エーイ

「俺はこのスタング洞窟の長ゼーイの長男、エーイだ! 誇り高き帝国軍が何用でここに参られた!?」



胸を張った態度。

相手に弱みを見せないその姿勢は初手としては及第点以上だ。

だが、全身甲冑の帝国兵士は見る限り聞く耳を持たないように見える。



帝国兵士

「はっ・・・小汚い鼠人のネズミ風情が真人に口を聞くか」



腰に納めている剣に手が伸び、取り出した。


帝国兵士

「てめえーらの許可なんか最初から求めてない、わかるだろうがドブネズミ」


エーイ

「待て!この洞窟はナイクネス帝国からの領土申請を受けた土地だ! 理由もなくこのような暴挙、許されないはずだ!」



取り出された剣先がエーイに向けられる。



帝国兵士

「そこに転がってるお仲間見たくなりたくないなら、さっさとそこをどけ」


エーイ

「くっ・・・!」


帝国兵士

「勘違いするなよドブネズミ、許可をしているだけで譲渡などしていない、身の程を弁えろ」


エーイ

「税も払い、こちらは約束を守っている! なのにそちらは!なっ!」


話しを続けていた最中に兵士がエーイに間合いを詰めていた。


カズキ

(アクセル・ムーヴか・・・!)


帝国兵士

「どけぇ!」


兵士の握られた左手がエーイの顔面へと激しい一撃を繰り出した。


エーイ

「ぐぅぅう!!!」


吹き飛んだ。

ただの一撃でエーイの身体を宙に浮かせ吹き飛ばすほどの威力。

あれはなんだ、ただの殴りではない。


カズキ

(術技か・・・)


シーイから聞いた物だ。

術技を発動させると、通常では出来ないようなことを簡単に行うことが出来る代物。

俺はミツバ経由で会得しているが、エーイ達の話では容易に会得できる物ではないという話だが。


エーイ

「くっ・・・クラッシュインパクト・・・」


帝国兵士

「ほう・・・ドブネズミの分際でよく知ってるじゃねーか、教えてやるよ俺様のクラッシュインパクトは特別でね、面倒くさったらしい事なんかしなくてもこいつを使って簡単に会得できるってわけよ」



兵士が懐から丸められた一枚の紙を取り出し見せびらかす。



帝国兵士

「こいつの名前は・・・ スクロール って言ってなこいつさえあれば術技を簡単に会得できるってわけだ」



スクロール。

ゲームとかによくある使うだけで、技を使う、技を覚えることができるアイテム。

そうゆうところか。



帝国兵士

「まあー1つで3人分までしか覚えれなくて、おまけに金がめちゃくちゃ掛かる、てめぇーみたいなドブネズミじゃあ一生かけて払える額じゃないがな!ぎゃははははは!!」


エーイと対面してる兵士の高笑いが響き渡る。

同時に後ろでただ距離を置いて待機している残りの兵士たちも釣られて笑い始めた。


まるで取り巻きだ。

背格好はご立派な物を着ているのに、影で傍観者を気取る。

どいつもこいつも・・・。


カズキ

「・・・不愉快だ」



今にも飛び出したい。

だが、気持ちを殺して今は耐え忍ぶしか俺には出来ない。



エーイ

「くっ・・・ぐぅぅ・・・」



立ち上がった。

さっきの一撃は誰が見ても致命傷だ。

なのにエーイは立ち上がった、全身の力を振り絞り。



エーイ

「もう・・・暴挙には屈しない・・・」



力を入れて立つ、ふらつく足を地面に固めように。

ただ立つ、そして歩く。



エーイ

「この・・・1ヶ月間、苦汁を飲み続けた・・・」



出入り口へと歩く。



エーイ

「俺は・・・馬鹿で・・・無力・・・でも」



ふらつく。

上手く止まることが出来ない

出入り口の前でさらに力を込め真ん中に立つ。



エーイ

「やっと・・・やっと、明日が見えたんだ」



帝国兵士

「ドブネズミが!!」



兵士が左手を構えた。

何かの術技を出すのか。



帝国兵士

「エアフィスト!!!」



勢いよく突き出された拳の先から重い風圧が飛んだ。

目標は今もまだふらついているエーイだ。



エーイ

「ぐぅ!・・・ぐはぁ・・・」



避けることも防ぐことも出来ない。

直撃だ。

まるで大鎚で叩かれたような音が響いた。




だがエーイは倒れないでいた。


さらに力を振り絞り両手を広げる。

出入り口を塞ぐように。



エーイ

「あいつらと・・・ここで・・・明日を迎える為に」



カズキ

「・・・明日を迎える」





--



毎日考えてた。

考えた明日を迎える為に、色々やった。

自分の全力を振り絞り、たくさん尽力した。


けど、迎えることは出来ない。






違う。



今エーイが言いたいのはそうゆうことじゃない。

迎える為じゃない。




どう明日を迎えたいか。




どんな明日を迎えたいのか。



見えてる明日に向けて準備だけしても意味がないんだ。



その明日が、どんな良い明日で迎えたいのか、だ。




-ウェポン・キルVer1取得-




カズキ

「・・・ふっ、楽しみだよミツバ」



--




帝国兵士

「もう終わりだ!!うざってーんだよ!!! クラッシュインパクト!!!」


エーイ

「っ・・・!」


また顔面だ。

今度こそこれを食らったら一溜まりもない、もうろうとする意識でもわかった。


だが。


バキッバキッ!!


帝国兵士

「な、何!?!!」


クラッシュインパクトが振り払われた。

それと同時に左手の拳の甲冑が破壊されていた。



カズキ

「ウェポンキル・・・なるほど、甲冑だけを破壊することも出来るのか」



インビジブルムーヴとボリュームキルを止め、兵士とエーイの間で姿を晒す。



帝国兵士

「て、てめぇー!!どっから湧いて出た!!」


カズキ

「しゃべるな吐き溜め」


帝国兵士

「吐き・・・溜め・・・!!!?」


エーイ

「カ・・・ズキさん・・・」


気が抜けたのかこちらに倒れこんだ。


カズキ

「すまん・・・だが、ここで寝るなよ」


言葉の意味がわからないのか、キョトンとした顔で返事をする。



カズキ

「ミツバ頼むぞ・・・ヒーリングケア」



術技を唱えた瞬間、エーイが光り出した。

回復術技、よかった対象者を選ぶことができて。



エーイ

「カズキさん・・・どうして?」


カズキ

「エーイ、俺を信じてくれば、あの吐き溜めをぶっ飛ばさせてやる」



顎で兵士を指した。

エーイからの返事がない。

言葉の意味を深く読み解こうとしているのか、はたまたダメージがまだ残ってるのか。




カズキ

「言葉通りだ・・・信じるか、信じないか後はそれだけだ」




エーイ

「・・・・・・はい! 信じます!信じさせて下さい!」







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