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世界を歩く少女 えぬ  作者: tomo
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の乃かの1日

の乃かは少し大きくなりました。今は小学校2年生。お母さんは具合が悪くてあまりお外には出なくなりました。お父さんはもうあまり帰ってきません。


「お母さんは病気であまりお外に出られないの。の乃ちゃんはもうお姉さんになったから、お母さんのこと助けてね」


と言われて、の乃かはお外に行けるようになりました。お買い物をしたり、ごみ出しをしたりします。


幼稚園にはあまり行けませんでしたが、学校には行ってます。学校ではお勉強をします。漢字も練習してます。お友だちは、少しいます。


の乃かはきれい好きなので、お洗濯もちゃんと自分でします。「ほかのお家ではお母さんが毎日お洗濯してるんだって」とぽつりと言ったら、


「お母さんは病気なのよ。の乃ちゃんやお父さんのお世話で体を壊しちゃったの。それでもまだやれっていうの!お母さんだってちゃんと1週間に1回はお洗濯してるでしょ。十分じゃない。の乃ちゃんはお母さんが嫌いなの?お母さんはこんなにの乃ちゃんが大好きなのに!」


とすごく怒られたので、もう言うのはやめました。


ちゃんとお洗濯はしてるのですが、やり方がよくないのか、学校で


「くさい。ちゃんと洗濯してもらってるのかっの」


「ぼろぼろじゃん、きたない」


と言われてしまいます。そうしてみんなあまり近くにきてくれません。シカノマヤちゃんというクラスの女の子は、みんなに「の乃かに近づくとくさいのがうつるよ」と言っているときがあります。


そういうときには、花を見ます。


花はいい香りがするので、少しましになると思ったのです。なので、の乃かはよく学校からに行くときに花をつみます。そして、机の引き出しにそっといれておきます。嫌な気持ちになったときには、よく道に咲いている紫の花を見たり、匂いを嗅いだりします。そうすると、ちょっとだけ幸せな気持ちになります。


少しですが、友達もいます。カマタショウくんは、体が大きくて怖い人です。でも、マヤちゃんに言われて、男の子がほうきで、の乃かを押してきたときに「男なのに、女をいじめんなよ」と一言だけ言って、助けてくれました。ショウくんは、たまに公園で野球の練習をしています。の乃かが買い物をした帰りに会ったときには


「ピッチャーやってくれよ」


との乃かと遊んでくれました。野球をやるのは初めてだったけど、ショウくんがおしえてくれたので何回かやったらできるようになりました。


モリモトアンナちゃんは、2年生の中で1番足の速い女の子です。明るくて、みんなの人気者です。の乃かやショウくんとは別のクラスですが、大きな声で「おはよの乃か!」とあいさつしてくれます。アンナちゃんはみんなにそうするのですが、の乃かにもそうしてくれます。アンナちゃんとショウくんは「おさななじみ」なので、お家がすぐとなり同士です。クラスの人はの乃かのことをこそこそ話しますが、アンナちゃんはちがいます。


「の乃か、ちゃんと服あたらしいの買ってもらいなよ!」とか、


「お風呂でごしごし洗ったほうがいいよ!」


とか、言いたいことはまっすぐに言います。

そのうちに、あまりまっすぐにの乃かのことを言うことはなくなりましたが、体育の時間が終わったあととかには、タオルを貸してくれるようになりました。濡らしたタオルで体を拭くと気持ちがいいです。あと、一緒に体操着の汚れを拭いてくれることもあります。の乃かは洗濯が上手じゃないので助かります。


それと、あともう1人友達がいます。ケイくんは、1番の親友です。

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