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世界を歩く少女 えぬ  作者: tomo
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第X+1の選択

 「次の世界を選びなさい」


 聞き慣れた声が聞こえる。また、ここに戻ってきたのか。聞こえるのは声だけで、音はない。他の感覚はない。目の前も真っ暗なままだ。


 渦の世界で得た「ののか」の記憶。今まで何となくしかなかったえぬの前の記憶がはっきりと戻ってきた。お父さんやお母さんやブー太の記憶。お腹の底がむずむずするような何と言えばいいかわからない感情がこみ上げてくる。


 ふと頭の中に3つの世界が思い浮かんでくる。「希望の世界」「退廃の世界」

「逃亡の世界」ネガティブな言葉の中のたった一つのポジティブな言葉が当然気になる。ここまでくると逆に怪しい。希望に溢れた幸せな世界ならいい。だけど、そう簡単に信じることはできない。いや、考えてもしょうがない。怖がるな。飛び込むほかないんだから。えぬはにこりとした。


 「希望の世界にします。さあ、どんな世界かな」


えぬはいつもハズレくじ。だから、多少のことは我慢できる。


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